本セミナーは、Webセミナープラットフォーム「Deliveru」を使って、当日ライブ配信します。
※講師の講演部分に関しましては、後日見逃し配信を予定しています。

5月31日(火)午前10時に締め切らせていただきます。

セミナー紹介

 本講座では、18年に渡って欧米の生分解性プラスチックに関する実務的な調査・研究を行ってきた講師が、欧米の最新事例を分かりやすく解説し、次世代のバイオプラスチックや生分解性プラスチック製品の開発の視点を提供します。特に射出成形と金型技術について経験に基づいて解説します。2022年10月にドイツ・デュッセルドルフで開催が予定されている世界最大規模のプラスチック・ゴム専門見本市「K2022」で開示が予想される技術トレンド、2019年10月に開催された「K2019」で開示された最新技術についても高精細動画や写真をふんだんに用いて紹介します。世界の生分解性プラスチックやバイオプラスチックの規制についても、実務的な側面から切り込んだ解説を試みます。

 気候変動は、人類が乗り越えなければならない世界的な課題です。昨年は、気候変動対策の国際枠組み構築が大きく進展しました。昨年4月には米国で気候変動サミットが開催され、米国は2030年までに2005年比△50~52%、英国は2035年までに1990年比△78%、EUは2030年までに1990年比△55%、中国は2030年にかけて石炭消費量を徐々に減らしていくと表明しています。日本は、温暖化ガス排出量を2030年度までに2013年度比△46%を表明。これまでの△26%から目標を大きく積み増しました。

 昨年8月には気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第6次報告書が公表され、11月の国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)では、気温上昇幅を産業革命以前と比べて1.5℃を下回るように抑制するとの目標が確認されました。

 日本では5月25日、環境省が所管し、内閣が提出した地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を可決し同法が成立、2050年カーボンニュートラルの実現が法定目標化したときの政権の意思のみで取り下げられないようになりました。

 プラスチックは、自動車部品や家電製品、電子部品、食品容器、医療用具、建設資材、スポーツ用品などに、軽量化や高強度、柔軟性、透明性、電気絶縁性などの特性を生かした素材として今日の社会では不可欠な存在です。世界では年間約2億8000万tが生産されており、今後も需要は増加基調にあります。

 しかし、プラスチックは、これまで70年間行われてきた大量生産-大量廃棄の経済構造は根本から大きな見直しを迫られています。その焼却処理による地球温暖化ガスの排出問題と海洋プラスチックごみによるマイクロプラスチック汚染の解決が世界の喫緊の課題として急浮上しているからです。コロナ禍の対応では、使い捨てマスクや医療用具などで使い捨てプラスチック製品を使わざるを得ない状況に陥りましたが、コロナ後は、それらの改良も検討が求められるでしょう。

 持続可能な循環型経済(サーキュラーエコノミー)を実現するためには生分解性プラスチックの活用が必須であり、その活用方法や製品への応用についてイノベーションが求められます。そのためには素材特性や材料ブレンド技術、成形加工プロセス、金型技術、品質トレーサビリティー、リサイクル技術などを総合した生産システムの視座が必要です。これらの知見は、視点の多様性や地球規模の市場戦略、法規制などを視野に入れた研究開発を進めている欧米企業がユニークなアイデアを既に多数実用化しています。

受講効果

チェック次世代の生分解性プラスチック製品の開発や射出成形システム、金型の企画・設計を行う上での重要な着眼点を獲得できます。

チェック欧米先進国の多様な製品事例や射出成形加工、金型技術を画像で学びます。これによってビジュアルで鮮明な記憶が形成されます。

チェック豊富な欧米実務経験を持つ講師が、技術に加えて社会情勢や法規制、マクロ経済などの視点を加えて解説。実務に役立つヒントが得られます。


■視聴にあたって
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なお、「Deliveru」上では、個人情報は一切取得いたしません。

開催概要

セミナー名 バイオプラスチックによるものづくり革命
日時 2022年 5月 31日(火) 10:00~17:00
会場 オンライン開催
Webセミナープラットフォーム「Deliveru」で配信するセミナーです
受講料

55,000円(税込み)

※上記は1名様の料金です。複数名での共有は禁止させていただきます。

定員 60名
※最少開催人数(15名)に満たない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
備考 本セミナーは「脱炭素時代のグリーン材料 バイオプラの教科書」を受講者の皆様に贈呈の予定です。セミナー開催後、ご登録いただいたご住所宛にお送りいたします。
主催 日経クロステック、日経ものづくり

講師紹介

小松 道男(こまつ みちお)氏
小松技術士事務所 所長、ものづくり名人

小松 道男<span class="fontSizeS">(こまつ みちお)氏</span>

アルプス電気を経て、1993年に小松技術士事務所を設立。技術士(機械部門)。プラスチック射出成形金型の開発、射出成形システムの研究、ポリ乳酸(PLA)射出成形ビジネスの事業化、超臨界微細発泡射出成形技術(MuCell)の研究、バイオプラスチック応用技術開発等を展開中。欧米のプラスチック技術、金型技術に精通している。日本、米国、ドイツ、フランス、英国、オランダ、スイス、カナダ、中華人民共和国、韓国、ブラジルで特許権(特許発明総数293個)、意匠権3件、商標権1件を保有。
著書に『バイオプラの教科書』〔日経BP、Amazon売れ筋ランキング第1位(資源・エネルギー部門)〕、『事例でわかるプラスチック金型設計の進め方』(日刊工業新聞社)、『プラスチック射出成形金型設計マニュアル』(日刊工業新聞社)、『はじめての金型技術』(共著、工業調査会)、『プラスチック射出成形金型』(共著、日経BP)、『金型が一番わかる』(共著、型技術協会編)、『インジェクション金型の設計2』(CD-R、NTTデータエンジニアリングシステムズ)など多数。
平成3年技術士第二次試験史上最年少合格(当時27歳)。主な受賞は、社団法人日本機械学会畠山賞、公益財団法人中部科学技術センター振興賞、一般社団法人日本合成樹脂技術協会特別会員、LAUNCH:BEYOND WASTE Forum, Innovator of Innovators(NASAジェット推進研究所にて、米国ベンチャー企業Co-Founderとして)、公益社団法人日本技術士会フェロー、平成29年度文部科学大臣表彰科学技術賞(技術部門)受賞、第7回ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞受賞・ものづくり名人の称号を安倍首相より授与される。一般社団法人型技術協会第30回(令和2年度)技術賞受賞。第1回(令和2年度)気候変動アクション大賞受賞(環境大臣)。第10回世界水族館会議「Pollution of the Water Planet」基調講演。平成31年政府広報誌We Are Tomodachi、令和2年政府広報誌Highlighting JAPANインタビュー記事掲載(内閣府大臣官房政府広報室)。令和2年首相官邸公式YouTube日本の海洋プラスチックごみ削減取組み事例に出演(再生回数106万回)、欧米でTVCM放送。一般社団法人型技術協会会員、一般社団法人プラスチック成形加工学会会員、SPE(Society of Plastics Engineers、USA)会員。福島高専非常勤講師、元仏Rhône-Alpes州クラスター親善大使。K2013国際ゴム・プラスチック専門見本市 Japan Technology Forum(ドイツ)にて基調講演、PLASTIPOLIS FORUM 2014(フランス)ではInternational sectionにて講演。その他、テレビ・ラジオ番組、メディアへの出演多数。

プログラム (10:00~17:00)

1.プラスチック産業が直面する課題

 化石資源やプラスチック廃棄物を燃焼させることにより大気中には温暖化ガス(CO2など)が大量に放出され、地球の気温は一般市民にも感じられるように徐々に上昇を続けています。気候変動による集中豪雨や台風の巨大化は今後も継続すると予想されます。パリ協定が発効し、温暖化ガスの排出抑制の議論が始まりましたが、なかなか実行できていないのが実状でした。
 一方、世界のプラスチック生産量は、2億8000万t/年に上り、その7.1%(約2000万t)が海洋に流入していると考えられています。これらの廃棄樹脂は、劣化や波浪による粉砕でマイクロプラスチックとなり、鳥類や魚貝類の体内に蓄積されると分かってきました。マイクロプラスチックが海水中のPCBなどの有害物質を吸着して生物濃縮される事象については、日本でも注目が集まり始めています。2019年のG20大阪サミットでは海洋ゴミ(Marine Litter)問題が取り上げられ、2050年までに新たなプラスチック廃棄物をゼロにする「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が世界の首脳が署名しました。フランスでは使い捨て食器は全て50%以上の生分解性素材の使用を義務化する法律が施行されています。日本でも先月から使い捨てプラスチックスプーンの有料化などを義務化する法律が施行されました。このようなグローバルな社会の動きについて世界主要国の重要なポイントを分かりやすく解説します。

2.生分解性プラスチックの種類

 プラスチックは、化石資源を原材料として化学合成され、使用後は生分解しない素材という特徴が世界の消費者に認識されています。しかし、現在の科学では植物や動物の廃棄物(バイオマス)を原材料としたプラスチック(バイオプラスチック)を化学合成できるようになりました。
 また、化石資源を原材料とするにもかかわらず生分解するプラスチックも商業化されています。化石資源由来プラスチックとバイオプラスチックの関係について正しい知識を解説します。

3.各国のプラスチックに関する規制の動向

 EU、フランス、ドイツ、英国、米国、中国、インドのプラスチックに関する規制の動向について解説します。

4.日本のプラスチックに関する規制の動向

 日本国内における環境省、経済産業省、厚生労働省等の法規制の動向やプラスチック素材関連団体の自主規制の動向について解説します。

5.主要な生分解性プラスチックの特性

 現在商業化されている生分解性プラスチックの特性と応用製品について解説をします。
  • ポリ乳酸(PLA)
  • ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)
  • ポリブチレンサクシネート(PBS)
  • スターチブレンド
  • ポリ・ブチレン・アジペート・コ・テレフタレート(PBAT)
  • 3-ヒドロキシブチレート-co-3-ヒドロキシヘキサノエート重合体(PHBH)
  • ポリグリコール酸(PGA)
  • ヘミセルロース
  • カゼインプラスチック
  • 木粉コンポジット(WPC)
  • 紙粉コンポジット(PPC)

6.加工技術の事例紹介(射出成形技術と金型技術を中心に)

 繊維、シート成形、真空成形、ブロー成形、射出成形、バルブゲート、N2超臨界微細発泡射出成形、CO2超臨界射出成形(薄肉成形)について事例紹介します。

7.世界最新のプラスチック加工技術の情報

 「K2019(国際プラスチック・ゴム産業展)」に出展された、化石資源由来プラスチックを含む最新のバイオプラスチック素材や加工技術の事例を、講師が実際に現地で取材し、撮影した高精細動画、写真を用いて紹介します。メカニカルリサイクル、サーマルリサイクル、ケミカルリサイクルによるサーキュラーエコノミー実現を目指す発想を知ることによって生分解性プラスチックの活用すべき分野を考察する発想が得られます。

8.質疑応答

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