夏目 貴之

INTERVIEW常に土木建設の
目撃者でありたい

編集
編集記者
日経クロステック編集(日経コンストラクション編集)

夏目 貴之TAKAYUKI NATSUME

2017年入社

横浜国立大学大学院 工学府 社会空間システム学 修了

災害現場が「ニュース」の1つ

これが私の仕事

災害現場が「ニュース」の1つ

 『日経コンストラクション』という土木建設業界の専門雑誌で編集記者をしています。読者は主に、建設会社、建設コンサルタント会社、官公庁の技術者の方々です。橋やトンネルといったインフラ構造物をメインに、工事現場の管理のコツから、経営や法制度の話まで様々な情報を扱います。
 僕自身の仕事は、企画立案、取材先の決定、取材、執筆、編集という仕事です。時事ニュースは、『日経コンストラクション』のみならず、『日経 xTECH』というオンライン媒体に先に掲出することも増えてきました。
 大きなニュースが起きた場合、いち早く駆けつけるのも記者の仕事です。駆けつける場所は、事件が発生した現場から記者会見場まで様々。どのようなトピックが「大ニュース」になるのかも、媒体によって異なります。経営情報を扱っている媒体であれば、人事やM&A(合併・買収)でしょうし、IT関連だと障害情報などがそれに当たるでしょう。土木関連の「大ニュース」の1つは、災害です。台風や地震、洪水といった自然災害によって、公共のインフラ構造物が壊れたり、住民に被害が生じたりする場合があるからです。災害が起きた直後に現場に出向き、「何が原因で」「なぜそのような構造だったのか」そうしたことを発生直後に自分の目で見ることが、ニュースを取材する第一歩になるのです。

MY JOB

いつも「現場」に出向ける魅力

この仕事の面白さ

いつも「現場」に出向ける魅力

 「現場」に行けることが一番面白いですね。建設中の橋やトンネルといった「現場」を取材すること多いのですが、純粋にそういう場所が好きです。当然、ふらっと行ける場所ではないですし、業界内で働いていたとしても同業他社の現場は行けません。橋は橋、トンネルはトンネル、と担当が分かれていたり、企業それぞれが得意分野を持ったりしています。多様な場所を訪れることができるのは、記者ならではといえると思います。
 橋などの土木工事は、その街のシンボルになることが多い。横浜ベイブリッジやレインボーブリッジもそうですよね。地域のランドマークになる可能性が高い場所を、設計や工事の段階から詳しく知れることが嬉しいです。
 一方、僕が現場で感じた面白さをどれくらい記事で表現できるかには、いつも頭を悩ませます。写真だけでも迫力や工夫は十分伝わる。もう一歩進んで「読者の現場運営や設計のヒント」になるような情報を伝えられるようにと思いながら記事を編集しています。

FUN OF
WORK

  • 日経BPを選んだワケ

    広く土木に関わりたい 前職は建設会社のエンジニアでした。新卒で入社し、5年経った頃には、設計から現場監督まで担当しました。一通り設計から現場管理までを経験させてもらい、少し違ったことに目を向けたいと思ったのです。当時の建設会社は橋を専門としていました。多様な場所を見てみたいと思ったのがきっかけです。
     建設現場は他業界と比べて「遅れている」という印象もありました。新技術の活用もまだまだです。メディア業界で、業界を変えるような一石を投じることができたらと考えました。思いついたのが『日経コンストラクション』でした。
     『日経コンストラクション』は、大学の研究室時代から社会人になっても購読している媒体でした。転職の際には、同業他社も考えましたが、自分のキャリアを考えると、橋の設計に携わることになるだろうと想像がつきました。それよりも、もっと幅広く土木に関わりたいと考え、記者にキャリアチェンジすることを決めました。

    広く土木に関わりたい
  • ある1日のスケジュール

    • 出社、ニュースチェック

    • 現場取材

    • 昼食

    • 次号特集の構成打ち合わせ

    • 記事執筆、取材アポ入れ

    • 担当書籍の原稿チェック

    • 帰社

印象に残っている仕事

発災時と2年後、違う立場から見た熊本地震 2018年に熊本地震の2年後を取材しました。地震の際は、記者ではありませんでした。一方、前職が橋のエンジニアだったこともあり、橋の被害が多発したことに驚いていました。特に衝撃だったのは、長さ200mを超える阿蘇大橋が大きく崩れた姿です。
 2年後に記者になっていた僕は、その付近に新しい橋をかけ直すというプロジェクトがあることを知りました。再び同規模の地震が発生したときに、どう安全を確保するのか、その設計思想が気になりました。編集部に企画を提案して、すぐに現地に飛びました。
 設計だけでなく材料や施工品質の管理、メンテナンスについても興味がありました。経年による劣化をどう設計に組み込むかといった課題もあります。2年経って街は平時を取り戻したように見えましたが、いまだ各地で復旧工事が続いていました。2016年の崩落の教訓を生かしながら設計や工事に取り組む人たちの姿に心打たれました。
 地場の建設会社の方から聞いた話も印象に残りました。取材対応者は、熊本で生まれ育ち、地元の工務店に入った方でした。彼もまた被災者だったわけです。にもかかわらず、災害直後から自分の家や家族を差し置いてインフラ構造物の復旧工事に携わったといいます。自治体や消防隊員などの公務員が非常時に自らが被災者であるにもかかわらず、地元のために身を粉にするという話は聞きますが、インフラの建設や維持に携わる建設会社の人もまた、同じなのだと改めて気づかされました。

FOCUS

発災時と2年後、違う立場から見た熊本地震

PRIVATE

  • 子どもとの遊びも「構造物」で子どもとの遊びも「構造物」土日に子どもと遊ぶのが楽しみです。ブロック積んだり、橋を作っだりしています。職業病かもしれません。プラレールでどういう構造にするとうまく坂道を上がれるかとか、そういったことを一緒に考えていますね。

  • プライベートでも橋が好きプライベートでも橋が好き国内外の橋を見に行くのが好きです。国内だと山梨の猿橋がお気に入りです。木で組み立ててあるアーチが印象的です。まだ見に行けておらず気になっているのが、19世紀に完成した英国のフォース橋。当時としてはとても合理的な構造で、鉄の橋の発祥といわれる歴史的にも重要な橋です。

夏目 貴之

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