安藤 亮

INTERVIEW記者になっても
「研究室にいた自分」を続けている

編集
編集記者
日経メディカル編集

安藤 亮RYO ANDO

2018年入社

東京大学大学院 理学系研究科 天文学専攻 修了

2年目でも企画から取材、原稿まで1人で

これが私の仕事

2年目でも企画から取材、
原稿まで1人で

 医師向けの雑誌『日経メディカル』の編集記者です。医師の日常診療の一助となるような幅広い情報を提供しています。新たな治療法や新薬などのトレンド、最新の研究成果、診療の事例、医療制度といった情報を主に扱っています。
 入社2年目ですが、自分の裁量で多様な仕事を任せてもらっています。既に企画立案、取材、原稿執筆までを1人でこなしています。もちろん、記事の企画・執筆段階では、先輩記者が折に触れ指導をしてくれます。取材スキルや企画力などはまだまだ先輩たちには及びませんが、主体的に動くのはあくまでも一記者である自分です。雑誌でいうと2、3ページの記事を日々執筆していて、特集を担当する際には10ページ近く受け持つ場合もあります。
 取材する相手は、医師、特に各分野の第一人者であることが多いです。病院や大学は全国に散らばっているため、主要都市のみならず、地方出張も多くなります。行政、製薬・医療機器メーカー、弁護士など法曹関係者を取材することもあります。学会も取材対象です。常に突発的なニュースを追いかけているというよりは、複数の専門家に時間をかけて取材して、深掘りした記事を執筆することが主です。記者としての仕事以外にも、医師などが寄稿している連載記事の原稿編集といった、編集者としての業務もあります。
 『日経メディカル Online』というオンライン媒体も運営しているのですが、最近では「オンラインファースト」になっています。まずオンラインに記事を掲載し、その中から雑誌に収載する記事を決めるという流れです。結果として、オンラインにも雑誌にも自分の名前で記事を掲載しているということになります。なおオンラインでも、雑誌でいう「特集」のようなまとまったシリーズ記事があり、自分でも『心不全を克服せよ』という企画を提案して取材・執筆を手がけています。

MY JOB

知識の地平を広げられる

この仕事の面白さ

知識の地平を広げられる

 1つは専門家からじっくり話を聞けることです。知らなかった世界のことについて、その道の第一人者から詳しく話を聞けることは、記者の醍醐味だと思います。同時に自分自身も勉強することで、「知識の地平」を広げていける感覚があります。
 取材した内容が記事として世の中に出ていくときにも、充実感を覚えます。日経BPの記事は、執筆者の名前を記事に入れることが原則になっています。結果、記事についての反応が直接自分に返ってくるので、緊張感につながるとともに大きなやり甲斐にもなっています。専門媒体の場合、読者と取材先が同じであることが少なくありません。例えば、医師に取材をしたら、その医師も読者である、ということです。そのため、直接記事へのフィードバックを聞けるというのも大きいかもしれません。
 これは入社してから気づいたのですが、実は記者の仕事は、大学院の研究室における活動と共通点が多いのです。私は大学院で天文学を専攻していました。研究はまず、背景情報を集め、どこに課題があるのか、何がまだ分かっていないのか、どう掘り下げて調べればよいのかを考えることから始めます。その後、実験や観測などを行い、その結果判明したことを論文としてまとめ、発表します。最初の情報収集を企画立案、実験や観測を取材、論文を記事と読み替えれば、進め方の流れはあまり変わりません。もちろん、取り組む期間の違いや、トピックの広狭や深浅の差はかなりありますが、プロセスはよく似ていると感じます。
 生活の部分についても似ているところがあります。研究者も記者も裁量労働制です。成果を上げてアウトプットすることが重んじられ、勤務時間の面では比較的柔軟な文化があると思います。やるべき研究を行い論文として発信し続ける研究者と、やるべき取材をして記事を発信する記者は、働き方のスタイルがよく似ていると感じます。
 仕事のサイクルと生活スタイルの両面で、私自身は大学院で研究をしていた時とよく似た過ごし方をしていて、水が合っています。

FUN OF
WORK

  • 日経BPを選んだワケ

    科学研究の面白さを伝えたい 元々文章を書くのが好きでした。科学研究の面白さも当然知っていますが、むしろその成果や面白さを、自らの手で誰かに伝えていきたいという気持ちの方が大きかったと思います。日経BPは、一般的な出版社と違い、社員が企画から執筆までを一手に担うため、そこに魅力を感じました。日経BPであれば、記者が媒介となり、最先端の専門情報やその意義をかみ砕いて発信できそうだと思いました。1つの専門分野を扱う出版社もありますが、日経BPは多様な専門媒体を運営していることから、望めば様々な分野に関われる可能性があるということも大きかったと思います。
     就職活動の際には、出版社の他に、省庁や独立行政法人の採用試験も受けました。規模が大きくやり甲斐のある仕事はできそうに思えましたが、あくまでも大きな組織の一員としてしか動けず、自分がやりたい仕事を主体的にできるようになるには時間がかかりそうな印象を受けました。

    科学研究の面白さを伝えたい
  • ある1日のスケジュール

    • 出社

    • 寄稿記事の編集

    • 昼食

    • 取材

    • デスクとの打ち合わせ

    • 記事執筆

    • 退社

印象に残っている仕事

医療記者として宇宙飛行士に出会えた 2つあります。1つは、入社間もない頃に宇宙飛行士の金井宣茂さんを取材したことです。実は金井さんは、宇宙飛行士であると同時に医師でもあります。無重力の宇宙では体に様々な変化が起こりますが、もし体調不良や病気になってもすぐには地上に戻れない。そのため、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する宇宙飛行士の中には、医学的知識を有するクルーが含まれます。金井さん以外にも、地上から宇宙飛行士の体調管理をバックアップし、ミッション前後を通じて宇宙飛行士の健康を守る航空宇宙医師(フライトサージャン)など、実は宇宙開発には様々な医療関係者が関わっています。
 私が研究していた天文学は宇宙開発とは別の領域なので、興味こそあれ、宇宙飛行士という職種やその仕事については未知の世界でした。自分の専門分野と関わりがある領域ですら、別の角度からは全く異なる見方ができると気付けたのは、とても貴重な体験でした。
 もう1つ印象深かったのは、入社3カ月で突然行くことになった、スペイン・バルセロナ出張です。当然単独渡航です。目的は、欧州高血圧学会の取材と速報記事の執筆です。
 入社して間もない頃ですから、高血圧についての知識もさることながら、取材のイロハをようやく覚えた程度の時期です。さすがに焦りましたが、とにかく渡航前の準備で取材の成功可否の9割は決まると思い、先輩記者に何度も相談しました。循環器疾患について何十年と取材しているベテラン記者から、渡航前に現地でのアポを取り付けておくべき医師や、現地でどのように取材すべきかなどを聞いて準備しました。自分でも、過去の記事や専門書を読んで勉強しました。取材はなんとか無事終えることができ、何だかんだ「やってやれないことはない」という自信に繋がりました。

FOCUS

医療記者として宇宙飛行士に出会えた

金井さんへの取材に際して頂いたJAXAピンバッジ(ISS第54次/第55次長期滞在ミッション)

PRIVATE

  • 入社半年頃に訪れたウラジオストク(ロシア)にて制覇した国は43カ国旅行に行くのが好きです。今まで訪れた国・地域は43カ国に上ります。入社して2年ですが、その間にもロシア、インドネシア、台湾、オランダ、ベルギーに行きました。今は1回の旅行につき数日~1週間ほどで旅程を組みますが、入社前には1カ月かけて世界一周したことがあります。

  • クラリネットアンサンブル団体での演奏会の様子クラリネットを吹いています中学高校で吹奏楽部に、大学ではオーケストラサークルに所属していました。大学院の時に入ったアンサンブル団体が社会人も受け入れているため、そのまま所属して時々クラリネットを吹いています。十数年前、中学校の入学式で吹奏楽の演奏を見て関心を持ち、そのまま入部。運動部は端から考えていませんでした。運動神経のなさには定評があります。

安藤 亮

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