自律神経は、私たちが生きていくためにもっとも重要とも言える「血流」を司っています。 極論すれば、健康な体とは「良質な血液」が「良好に流れている」ことです。

「持っている力を発揮するために状態を整える」ことをコンディショニングといいますが、このコンディショニングにおいても血流は重要なポイントです。
交感神経は血管を収縮させる働きを持っていて、副交感神経は弛緩させる働きを持っています。 つまり、交感神経と副交感神経が正しく機能することで、血管はスムーズに血液を運ぶことができるのです。

交感神経が過剰に高くなると、血管は収縮し、血液が通りにくくなります。
ゴムのホースをイメージしてもらえるとわかる通り、手でギュッと握った部分は当然、水が流れにくくなります。
これは血管の内側に圧力がかかっている状態。
高血圧になり、内皮細胞を傷つけてしまいます。
狭いところを無理やり血液が通るので、当然負担がかかるわけです。

一方、副交感神経が高く、交感神経が高まっていないと、今度は血管が弛緩した状態になり、体全体に血液を適切に運ぶことができなくなります。
たとえば、脳に十分な血液が運ばれなければ、酸素が不足し、脳のパフォーマンスは下がります。
脳の機能が低下すれば、判断力や集中力が下がり、感情のコントロールが利かなくなるなど、さまざまな弊害をもたらします。

自律神経のバランスが悪い人は、血流に問題が起こるだけでなく「血液の質」自体も低下することがわかっています。

顕微鏡で見れば一目瞭然なのですが、自律神経のバランスの悪い人は、本来なら丸くて、きれいな形をしている赤血球が変形したり、赤血球同士がくっついてしまっていたりします。

変形し、壊れてしまった赤血球では十分な酸素を運ぶことができません。
また赤血球同士がくっついていると、細い末梢血管を通ることができなくなります。

結果として、酸素や栄養を十分に運ぶことができなくなり、パフォーマンスが低下するという構造です。