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2012年 太陽電池・構成材料の市場

価格 88,000円(税込)
ISBN 978-4-7813-0643-8
発行日 2012年8月1日
著者名 発行:(株)シーエムシー出版 
発行元 日経BP
ページ数 197ページ
判型 A4

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内容紹介

刊行にあたって
 ここ数年、太陽電池メーカーの浮沈が激しく、2007年、2008年と2年連続で世界シェア1位に輝いたドイツのQセルズはヨーロッパの経済危機などの影響を受けて、2009年には一気にシェアを落とした。その穴を埋めたのがアメリカや中国などの新興企業だった。特に中国メーカーは低価格を売り物にヨーロッパ市場に入りこんでいった。
 ヨーロッパで太陽光発電が急速に普及したのは、ドイツなどが率先して取り入れた固定価格買取制度(FIT)によって、太陽光発電が他の発電方式よりも高く買取られるからであった。それによって投資目的の太陽光発電システムの導入が相次いで、FITの買取価格見直しへとつながった。特に、それが顕著だったのがスペインである。スペインは2007年よりFITの価格を大幅に引き上げ、その結果、太陽発電の導入量はスペイン政府の見込みよりもはるかに急速に進んだ。そして、制度変更を余儀なくされ、2009年には膨らみきった市場が一気に崩壊し、スペインショックが起きた。このスペインショックによって、多くの太陽電池メーカーが打撃を受け、特に、Qセルズは大幅な赤字を出した。
 日本は2009年から再開された補助金に加え、余剰電力の固定価格買取制度の開始は、太陽光発電の導入を進める十分な動機づけになっている。そして、2012年7月からはじまる再生可能エネルギー固定価格買取制度によって、住宅用だけでなく非住宅のメガソーラーの導入に拍車がかかることが予想される。
 日本での国内市場の伸びは以前の勢いを取り戻し、2009年は前年比180%の450メガワット、2010年は同219.0%の985メガワットとなった。このような傾向は福島第一原発の事故以前から続いており、事故を契機に海外メーカーの日本市場参入も相次いでいる。ただし、日本と海外では同じ太陽光発電でも市場が異なっている。海外では、広大な土地に太陽電池パネルを数万という単位で設置するメガソーラー発電所向けが需要の中心であるが、広大な土地の少ない日本では住宅用がメインになってくる。
 発電所用途は変換効率が低くても、規模のメリットが生かせるので安価な太陽電池で問題がないために、低価格の太陽電池を主力とする中国や台湾系企業がシェアを拡大するようになった。太陽電池を住宅の屋根に設置するケースが多い日本では、変換効率の高い太陽電池が必要、こういった用途先で研究開発、製品化されているのも特徴である。
 環境への配慮で化石燃料は使えなく、かつ安全性の観点で原子力エネルギー依存に対する大幅な見直しがかかるとなると、自然と再生可能エネルギーとしての太陽光発電への注目や期待が高まる。
 本書は、「太陽電池・構成材料の市場と技術(2008年7月)」の発行以来、好評をいただいた第3弾の調査レポートである。国内外の市場と政策、激化する国内外のセル・モジュールメーカー、部材メーカー、周辺材料メーカーをまとめ、さらにトピックとしてスマートハウス及びスマートグリッドの項目を加えた。太陽電池関連業界の方々に本書が情報収集の一助となれば幸いである。


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