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微細藻類によるエネルギー生産と事業展望

価格 72,600円(税込)
ISBN 978-4-7813-0657-5
発行日 2012年7月1日
著者名 発行:(株)シーエムシー出版 
発行元 日経BP
ページ数 261ページ
判型 B5

※電子書籍は価格や一部内容が異なる場合がございます。

内容紹介

刊行にあたって
地球温暖化とともに石油・石炭に依存しない社会の構築が急務とされ,それに資するための研究開発,インフラ作り,社会コンセンサスの構築等に世界規模でのかじ取りがされてきた。しかしながら,研究の面を垣間見ると,数十年おきに大きな波が起こるが,必ずしも長続きはぜず,まるでファッションのようにその熱も浮き沈みを繰り返してきている。しかしながら,研究の成果は着実に積み重ねられており,現時点では,様々なサイエンスの発展とともに必要な技術開発も高いレベルへと押し上げられてきた。
私たちの生活を支える身の周りの製品の開発には,省エネを達成するための多くの知恵が導入され,更なる省エネルギー社会への階段を上りつつある。それとともに,一般生活や産業を支えるために必要なエネルギー生産への自然エネルギー活用の重要性が指摘され,エネルギーの多様化が少しずつ進みつつある。その中で,バイオ燃料が大きな注目を集めている。ブラジルではバイオエタノールが実用化されており,アメリカではセキュリティーという意味合いが色濃く根底に流れる中,バイオエネルギー政策が産官学で推進されている。生産コストやバイオマス資源確保の課題があるが,全世界でその国の事情に合わせた研究開発が進んでいる。石油・石炭の化石燃料すべてをバイオ燃料で代替することは不可能であるが,中長期的な視野で着実に実用化を目指して進めていくことが重要である。
日本でも政府主導でバイオ燃料のプログラムが推進されてきたが,バイオマス資源確保や高コスト等の課題から研究開発に逆風が吹き始めつつあったところ,東日本大震災による原子力発電の大事故が発生した。原子力の安全性に対する危機感が日本だけでなく全世界に吹き荒れ,これをきっかけに脱原子力のための再生可能エネルギーの一つであるバイオ燃料への期待度が復活したように思われる。
光合成によって二酸化炭素を固定して成長する植物をカーボンニュートラルなバイオマス資源としてエネルギーを生産することが推し進められている。このカーボンニュートラルの考え方には,厳密には植物の生産・利用にかかるすべてのエネルギーを考慮して評価すること(ライフサイクルアセスメント)が必要である。現在のバイオマス燃料生産は,再生可能エネルギーを用いない限り厳密にはカーボンニュートラルなものとは言えないが,将来的にはそれが達成されるものと期待されている。バイオマス資源としては,生産性の高い微細藻類に期待がかけられている。特に,日本のような国土の小さい国におけるバイオマス生産においては,海洋域(日本の排他的経済水域面積は世界第6位)等を生産の場として有効に活用することが必要であろう。今回出版にあたってはこのような微細藻類に焦点をあててその生産と事業展望に関して,多くの先生方から執筆をいただいた。微細藻類の生理学,エネルギー生産に向けた分子生物学,培養工学,エネルギー生産技術,さらにはシステム開発と実証実験,国内外の藻類バイオマス情勢と海洋利用のための政策等の幅広い視点に立った内容を先生方のご協力のもと盛り込むことができた。
今後のこの分野の発展に是非この本が貢献できればと願っている。

2012年7月
早稲田大学  
竹山春子

著者一覧
竹山春子   早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 生命医科学科 教授
川井浩史   神戸大学 自然科学系先端融合研究環 内海域環境教育研究センター 教授
中山剛    筑波大学 生命環境系 講師
得平茂樹   中央大学 理工学部 生命科学科 助教
大森正之   中央大学 理工学部 生命科学科 教授
馬場健史   大阪大学 大学院工学研究科 生命先端工学専攻 准教授
山野隆志   京都大学 大学院生命科学研究科 統合生命科学専攻 助教
福澤秀哉   京都大学 大学院生命科学研究科 統合生命科学専攻 教授
宮下英明   京都大学 大学院人間・環境学研究科 教授
馬場将人   筑波大学 生命環境系 研究員
白岩善博   筑波大学 生命環境系 教授
岡田茂    東京大学 大学院農学生命科学研究科 水圏生物科学専攻 准教授
田中剛    東京農工大学 大学院工学研究院 生命機能科学部門 准教授
吉野知子   東京農工大学 大学院工学研究院 生命機能科学部門 准教授
藏野憲秀   (株)デンソー 機能材料研究部 藻類研究室 担当次長
萩原大祐   (株)デンソー 機能材料研究部 藻類研究室;中央大学 理工学部 生命科学科 原山研究室
今村壮輔   中央大学 理工学部 生命科学科 原山研究室 客員研究員(機構准教授);東京工業大学 資源化学研究所 生物資源部門 准教授
原山重明   中央大学 理工学部 生命科学科 教授
増川一    (独)科学技術振興機構 さきがけ研究者;神奈川大学 光合成水素生産研究所 客員研究員
北島正治   神奈川大学 総合理学研究所 客員教授
櫻井英博   神奈川大学 光合成水素生産研究所 客員教授
井上和仁   神奈川大学 理学部 生物科学科 教授,光合成水素生産研究所 所長
天尾豊    大分大学 工学部 准教授;(独)科学技術振興機構 さきがけ研究員
増田篤稔   ヤンマー(株) 経営企画本部 ソリューショニアリング部 推進グループ 主席研究員;高知大学 総合研究センター 客員教授
松本光史   電源開発(株) 若松研究所 バイオ研究室 主任研究員;東京農工大学 非常勤講師
佐藤朗    ヤマハ発動機(株) 技術本部研究開発統括部BT推進グループ 主査・グループリーダー
一井京之助  ヤマハ発動機(株) 技術本部研究開発統括部BT推進グループ 主事
島村智子   高知大学 教育研究部 総合科学系 生命環境医学部門 准教授
受田浩之   高知大学 教育研究部 総合科学系 生命環境医学部門 教授
竹中裕行   マイクロアルジェコーポレーション(株) MAC総合研究所 所長
小嶋勝博   東京農工大学 大学院工学府 産業技術専攻 特任准教授;(独)科学技術振興機構,CREST
早出広司   東京農工大学 大学院工学研究院 生命機能科学部門 教授;(独)科学技術振興機構,CREST
蓮沼誠久   神戸大学 自然科学系先端融合研究環 重点研究部 講師
近藤昭彦   神戸大学大学院 工学研究科 応用化学専攻 教授
石井孝定   大阪府立大学 21世紀科学研究機構 エコロジー研究所 特別教授
モリテツシ  早稲田大学 理工学術院 国際教育センター,先端生命医科学センター
植田充美   京都大学 大学院農学研究科 応用生命科学専攻 教授
徳弘健郎   (株)豊田中央研究所 有機材料・バイオ研究室 研究員
村本伸彦   (株)豊田中央研究所 有機材料・バイオ研究室 研究員
今村千絵   (株)豊田中央研究所 有機材料・バイオ研究室 主任研究員
関根啓藏   (株)関根産業 代表取締役
岡島いづみ  静岡大学 工学部 物質工学科 助教
佐古猛    静岡大学 大学院創造科学技術研究部 教授
七條保治   新日鐵化学(株) 開発推進部 部長
岡崎奈津子  新日鐵化学(株) 開発推進部 主任
多田羅昌浩  鹿島建設(株) 技術研究所 地球環境・バイオグループ 主任研究員
岡島博司   トヨタ自動車(株) 技術統括部 主査 担当部長
千田二郎   同志社大学 理工学部 教授
松浦貴    同志社大学大学院 工学研究科
Michael Lakeman  Boeing Commercial Airplanes
冷牟田修一  出光興産(株) 先端技術研究所 主任研究員
須田彰一郎  琉球大学 理学部 海洋自然科学科 教授
秋庸裕    広島大学 大学院先端物質科学研究科 准教授
若山樹    国際石油開発帝石(株) 経営企画本部 事業企画ユニット 事業企画グループ,技術本部 技術研究所 貯留層評価グループ コーディネーター
中村元洋   経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 新エネルギー対策課 バイオマス担当係長
寺島紘士   海洋政策研究財団 常務理事
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