2018年7月4~6日の3日間、東京国際フォーラム(東京・有楽町)において、日経BP社は「Human Capital 2018」を開催した。本年は、経営と人事と現場が一体となって会社を変えていく「働き方改革 第二章」にフォーカス。企業の生産性向上、人財活用、ワークスタイル変革などの課題を解決するソリューションを持った約170社が出展、来場者数は約19,000人にも及んだ。この最終日、ワークスタイル変革の要としてテレワークとダイバーシティについて考えるセミナーを実施。テレワークを主導する政府担当者・先進企業の講演、ディスカッションの中から、日本アイ・ビー・エム技術理事 コラボレーション&タレント・ソリューション事業部 行木(なめき)陽子氏による講演「日本IBMにおける働き方改革とダイバーシティへの取り組み」」の内容をお届けする。
(構成=吉村克己、写真=稲垣純也)

ダイバーシティの土壌からイノベーションを生み出す

 私は、日本アイ・ビー・エム(以下日本IBM)で現在、AIテクノロジーを活用したワークスタイル変革ソリューションをご提案する仕事をしており、AIを使った働き方改革を推進したいという強い思いを持っています。また、「COSMOS」という女性技術者コミュニティのリーダーも務めております。

日本IBM 技術理事 コラボレーション&タレント・ソリューション事業部 行木陽子氏
日本IBM 技術理事 コラボレーション&タレント・ソリューション事業部 行木陽子氏

 当社は本業に加えて、社外アクティビティや社会貢献なども社員に推奨し、社内外で様々な活動に貢献することを大切に考えています。IBMは1911年にトーマス・ワトソン・シニアが創業した企業です。そのため、当社のAIもワトソンと命名されています。

 イノベーションが当社の創業以来のテーマであり、イノベーションに欠かせないものとして、創業時からダイバーシティを重視してきました。積極的に女性や黒人などのマイノリティとされてきた人々を雇用して、1943年には初の女性副社長、46年には初の黒人営業担当が誕生しています。現在のグローバルCEOも、バージニア・M・ロメッティという女性が務めており、強力なリーダーシップを発揮しています。近年、LGBTが取り上げられるようになる前から、セクシュアル・マイノリティの方々への対応にも取り組んでいます。

 ロメッティは「ダイバーシティこそが会社にイノベーションを起こす力である」と言って経営戦略の重要なポイントと位置付けており、社員一人ひとりもそのように考えています。最近、企業には、インクルージョン(全員参加)が必要だといわれていますが、単に仕組みを作ればいいのではなく、多様性を持つ一人ひとりが貢献したいと思って行動する土壌を社内に作ることが大事です。

ワークスタイル変革SUMMITパネルディスカッション