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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える後期臨床研修医へのメッセージ 〜静岡県立総合病院のメンターから〜 第2回

後期臨床研修医へのメッセージ 〜静岡県立総合病院のメンターから〜 第2回

静岡県立総合病院 消化器外科肝胆膵臓外科部長 大場範行 氏

2018.08.03 構成:21世紀医療フォーラム取材班

初期臨床研修を終了した後、県立3病院の各診療科で専門分野の基本となる知識と技術の習得を目指すのが、後期臨床研修医(卒後3年以降)である。静岡県立総合病院の各科のメンターから、後期臨床研修医へのメッセージをお届けする。

1年で15例〜25例の手術を経験することで
自信と達成感が得られる

大場範行氏

消化器外科肝胆膵臓外科の特長について教えてください。

大場 当科は、「うちでは手術ができないので他に行ってください」と言わないことが特長です。いわば静岡県の最後の砦といえます。当院と関連病院は、ほとんどこの周辺の病院であり、いずれも静岡県の病院です。つまり静岡県で外科医を育成することが目的で、最終的にはこの地区の病院のトップ、外科のトップとして働いて欲しいという気持ちが込められています。そうした意味で、後期臨床研修は内容の濃い充実した研修が送れると思っています。

消化器外科肝胆膵臓の後期臨床研修で身に付けて欲しいスキルはなんでしょうか。

大場 外科医としての診療能力や技術を取得してもらうことが目的ですが、消化器外科に来たら肝胆膵グループにローテーションされます。そのときに重要なことをお話したいと思います。

まず、現在の後期研修医は、1年に約15例〜25例の手術をしてもらいます。当院に来れば、いずれは肝臓や膵頭十二指腸の切除を経験することになります。手術が無事に終わって患者さんがいよいよ退院されるとき、「自分もここまでできるようになったんだ」という自信と達成感が湧きあがってくる、肝胆膵とはそういう分野だと思います。

それから、論文を書くことを奨励しており、研修中に1人1〜2編は書いています。昨年の実績を調べたところ、13編ほど論文があり、ほぼ後期臨床研修でローテーションしてきた先生が書いていました。こうした経験が積めるチャンスもあり、また、症例も多いためとても恵まれた環境にあると思います。

ご自身が医師として良かったと思うのはどんなときですか。

大場 私は外科医としてやってきて35年経ちます。その中で、「大場先生が手術してくれた日は、自分の第2の誕生日です」と言ってくれた患者さんがいました。また、「私はあんたに手術してもらいたい。あんたじゃなきゃしない」と高齢の患者さんに言われたこともあります。そうしたときに感じた外科医としての喜び、やりがいがあったから、ここまで続けてこられたのだと思います。

大場先生は、どのように経験を積んでこられたのですか。

大場 小さな病院を経て、浜松医科大学の大学院に進んだ後、当院に来ました。その後、外科の指導医、消化器外科の専門医と指導医、肝臓学会の専門医を取り、さらに肝胆膵外科学会の指導医、内視鏡外科学会の技術認定という専門医の資格を取得しました。いわばオール静岡でサブスペシャリティを積んできたことになります。

当時、肝臓の手術はまだ少なかったのですが、今はその6倍にまで増え、肝臓の手術に関しては全国トップ10に入っていると自負しています。静岡出身の本田宗一郎のように、静岡から世界に打って出る、そんな野心もぜひ持って欲しいと思います。

皆さんと一緒に仕事ができることを楽しみにしています。ぜひ当院のプログラムに参加してください。

第2回終わり(第3回)

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