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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える後期臨床研修医へのメッセージ 〜静岡県立総合病院のメンターから〜 第1回

後期臨床研修医へのメッセージ 〜静岡県立総合病院のメンターから〜 第1回

静岡県立総合病院 消化器内科部長 大野和也 氏

2018.07.27 構成:21世紀医療フォーラム取材班

初期臨床研修を終了した後、県立3病院の各診療科で専門分野の基本となる知識と技術の習得を目指すのが、後期臨床研修医(卒後3年以降)である。静岡県立総合病院の各科のメンターから、後期臨床研修医へのメッセージをお届けする。

圧倒的な手術症例数と熟練の専門医のもと
「見る」「実践する」を経験

大野和也氏

消化器内科における後期臨床研修の特長について、教えてください。

大野 地域のニーズに応えるため、上部(胃カメラ)や下部(大腸カメラ)にこだわらず、必要に応じて技術を身に付けることが特色です。ESD(Endoscopic Submucosal Dissection:内視鏡的粘膜下層剥離術)の件数でいうと、以前と比べ約2.5倍、年間約400件の手術を実施しています。

手術においては、単に見ているだけでなく、実際に触れることにも力を入れ、後期研修医にもできる症例をどんどんやってもらうようにしています。当院のように症例数が多い施設でトレーニングをすることにより、見ることと触れること、その両方が経験できます。

以前と比べて2.5倍も症例数が増えたと言われました。その理由について教えてください。

大野 長年培ってきた実績から、「腹部の手術をするなら、やはり県立総合病院だ」と、地域の皆さんの信頼を勝ち得てきたことが挙げられると思います。私が入った当時は6名だったところ、少しずつ若い先生方が増え、今年は14人になりました。これはこの3年間の努力が実を結んだものと考えています。

後期臨床研修で身に付けて欲しい知識や技術はなんでしょうか。

大野 救急に対応できるだけの知識と技量を身に付けることが最低限の要件です。それさえあれば、若さというのは素晴らしいもので、興味があると思えばそこに向かってどんどん邁進できます。

これからの時代、全国どこへ行っても通じる知識と技術を持った医師であることが求められます。そのためには標準的な治療、ガイドラインに準じた医療を行うことが重要です。前述したように、当院における後期臨床研修では、見ること、実践することに重点を置いています。このとき最も重要なことは、正しい実践の仕方です。正しい自転車の乗り方を覚えるように、ここで消化器内科の土台を学び、綺麗なフォームを修得できます。また、日常的な救急診療から消化管領域や肝胆膵領域まで、それぞれ専門の指導医を十分に配置しています。

プロとして大事なことは、患者さんに喜んでもらえる医療を行うことはもちろんですが、仲間、特に消化器内科の仲間から頼られる医師になることです。高い技術と知識を身につけ、仲間から信頼される医師を目指す。その近道となる施設だと思いますので、そうした期待を胸に当院に来て欲しいと思います。

仲間というお話が出ましたので、消化器内科の雰囲気ついてお聞かせください。

大野 消化器内科は若いチームです。そのため若い先生が自由に話しやすく、とても良い雰囲気ができあがっていると思います。

それでは、最後にご自身の今後の目標を教えてください。

これから2〜3年間の目標は、より質を高めていくことです。手術の件数が多いことは総合病院の良さである反面、何でも切ればいいとは思いません。医師として患者さん個人を診ながら、この人にはどんな治療がいいのかを自ら考えつつ、患者さんに喜ばれ、かつ意味のある治療ができるようになることが重要です。そうした意味から合併症も少なく、質を高める段階にもっていくことが今後の目標です。

第1回終わり(第2回に続く)

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