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手続き遅れの宇都宮LRT、2021年度末開業へ

安藤 剛=日経コンストラクション【2017.7.25】

 宇都宮市は国への認可申請手続きが遅れているLRT(次世代型路面電車)に関して、開業時期を2022年3月とすることを明らかにした。当初予定の19年12月から2年ほどの遅れとなる。7月11日に市議会で今後の予定を示した。

■宇都宮市のLRT事業スケジュール
(資料:宇都宮市)
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 国土交通省への工事施行認可の申請は、当初は16年度内を目指しながら17年度にずれ込んでいた。市にとって路面電車の軌道新設は未経験であるうえ、関係する道路や河川の管理者との調整に手間取ったこともあり、申請に必要な書類の作成に時間がかかったという。8月中に申請できる見込みとなったことで着工のめどが立ち、以降のスケジュールが明確になった。

 市が着工を予定しているのは、JR宇都宮駅東口から市東端などに広がる工業団地群までの延長約15kmの区間だ。

宇都宮駅西側への延伸計画を拡大

 市はさらに、JR宇都宮駅の西側にLRTを延伸する構想を持っている。西側は宇都宮市役所や栃木県庁などが立地する市の中心市街地だ。まだルートは確定していないが、これまで宇都宮駅西口から3kmほど離れた交差点「桜通り十文字」を仮の終点としていた。

■宇都宮市が計画するLRTの路線図
宇都宮市の資料を基に日経コンストラクションが作成
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 7月11日の市議会で市は初めて、駅西側ルートを桜通り十文字よりさらに西の県道70号(大谷街道)の方向へ延伸する方針を明示した。県道70号の沿道には栃木県立美術館や作新学院中学・高校などが立地する。

 JR宇都宮駅を挟んだ東西のLRT軌道の接続については、地上を走る在来線と3階レベルに位置する東北新幹線との間の2階レベルに通す方向で市とJR東日本が協議している。市によると、軌道を敷く場所は用地確保が比較的容易な駅北側が有力だ。

バス路線再編のイメージも

 市はJR宇都宮駅を中心に市内を東西に横切る基幹公共交通としてLRTを走らせることで、このルート周辺のバス路線を再編し、支線に相当する路線をより広く市内に展開する考えだ。

■LRT導入後のJR宇都宮駅西側のバス路線再編イメージ
新設するバス路線を破線で示している(資料:宇都宮市)
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 7月11日には、バス路線再編のイメージも明らかにした。バスなどの公共交通がカバーする人口は、現状では駅東側が9万6000人でカバー率84.9%、西側は43万9000人で86%。再編によって、東側は10万3000人で90.7%、西側は48万人で94%へ向上させる。

(「日経コンストラクション」関連記事:LRT/宇都宮市 ゼロから整備する“生みの苦しみ”宇都宮LRT整備が発進、2019年開業目指す

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