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「こども宅食」利用世帯の実態調査を公表、文京区とNPOによるコンソーシアム

山田 雅子=ライター【2018.5.14】

こども宅食の健康状態への影響(資料:こども宅食コンソーシアム)
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こども宅食による気持ちの変化(資料:こども宅食コンソーシアム)
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こども宅食で節約したお金の使い道(資料:こども宅食コンソーシアム)
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 文京区と認定NPO法人フローレンスなど5つの非営利団体、計6者で構成する「こども宅食コンソーシアム」は、文京区内で、生活の厳しい子育て世帯を対象にしたアンケート調査を実施。対象家庭の実態把握と施策の効果測定などに関する結果を4月24日に発表した。文京区では初めての試みとなった。

 今回の調査は2017年10月と2018年3月の2回にわたり、実際に「こども宅食」を利用している150世帯(2回目の調査は145世帯)と、抽選に漏れた落選世帯81世帯を対象に実施した。回答を得たのは、1回目は利用世帯128世帯(回答率85.3%)、落選世帯74世帯(同91.4%)、2回目は配送世帯107世帯(回答率73.8%)、落選世帯63世帯(同77.8%)だ。

 こども宅食事業とは、企業や団体などから提供を受けた食品などを家庭に配達する事業だ。配達を通じて家庭を見守り、困りごとなどが起こる前にサポートを行うことも目的としている。対象は、文京区内に住み、児童扶養手当または就学援助を受給している約1000世帯。対象世帯には、区から案内書が郵送され、希望者は案内書に記載のQRコードを読み取って申し込みの手続きをする。

 調査の結果は、物質面よりも精神面での影響がよく表れるものとなった。こども宅食の利用世帯に対して、利用前と後の変化を聞いた設問では、「(子どもが)空腹を感じることが少なくなった」と回答した割合は14%に留まる一方で、「(親の)気持ちが豊かになった」は47%、「(親が)社会とのつながりが感じられるようになった」は27%に上った。配送を通じて安心感や満足感を得ている様子がうかがえた。なお、利用前後を比較した一カ月あたりの家計の節約金額は、平均3710円で、節約したお金の使い道は「生活に必需なものにあてた」が44%と最も多かった。

 また、うつ症状に関する設問への回答結果からは、こども宅食の利用世帯は、精神的な負担が高いこともわかった。東京都福祉保健局(「子供の生活実態調査」2017)が一般の世帯を対象に実施した同様の設問の結果と比較して、心理的ストレス反応、気分・不安障害、重度精神障害に相当する割合が高かった。このほか、利用世帯128世帯のうち79世帯(62%)が一人親世帯、16世帯(13%)が親子のいずれかに病気・病歴のある世帯で(一人親世帯との重複を含む)、病気・病歴世帯は健康面と子育てに、一人親世帯は子育てと住まい面に不安を抱えているなど、収入面だけではなく、世帯の属性に応じて困りごとの傾向は異なっていた。

各家庭による生活課題の捉え方(資料:こども宅食コンソーシアム)
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