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地域を元気にするCSV

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プロジェクト編 第4回

舟橋村総合戦略とその実践(富山県舟橋村+富山大学・日本能率協会総合研究所ほか)

子育て関連のCSVビジネスを自治体が支援

一般社団法人CSV開発機構・編【2016.12.28】

ここを学びたい
――マイルストーンに基づいた計画的な地元企業支援

赤池 学=一般社団法人 CSV開発機構理事長

赤池学(あかいけ・まなぶ)氏
1958年生まれ。81年筑波大学生物学類卒。96年、ユニバーサルデザイン総合研究所設立、2014年CSV開発機構設立。科学技術ジャーナリストとしても活動(写真:北山宏一)

 地元事業者に、そこにビジネスチャンスがあることを気付かせること。本当の意味での地方創生は、すべてここから始まる。首都圏の企業に企画立案を任せた事業を、その企業が主体となって実施することになれば、結果的には首都圏に、情報も、お金も集中してしまう。首都圏の企業と協業するにしても、地元の課題を、地元の事業者がビジネスを通じて解決していくことができない限り、「地域が元気になるCSV」を形にするのは難しい。

 しかし、現実問題として、地元事業者の多くは、今までの商売のやり方、成功体験の延長線上にしか事業を考えられないため、そこにある課題解決とビジネスを結びつけることができない。

 そこで、舟橋村では、「子育て共助のコミュティをつくる」という戦略絵図を描き、そこに関わる地元事業者として想定される造園業者や地域ビルダーなどを対象に、勉強会を開催することにした。CSV実践企業の先導的な事例や、技術やノウハウ、知恵と気づきを提供することで、具体的なビジネスを創出させようと動き出したのだ。

 つまり、CSVビジネスが生まれるための土壌づくりのために、首都圏の大手企業をメンターとして活用するのだ。今回、そのための重要な役割を果たしているのが、日本能率協会総合研究所だ。同社は、単に役所の仕事を受注する方策を伝えるだけでなく、仕事のつくり方、考え方を教えながら、仕事を創り出す学びの場を提供しているのだ。

 舟橋村は、富山県内ではベッドタウンとしての立地条件から、人口を増やしているが、これから日本の人口減少が加速化していくなかで、ベットタウンだけが生き残るなどということはあり得ない。「富山県が元気になってはじめて、ベットタウン・舟橋村も元気になる」。この地勢学的な構想力が、本プロジェクトの第二の美質である。域内の事業者だけに眼を向けず、村をフィールドとして県内事業者に提供する。次に、県内の造園業者や工務店を組織化し、民間企業の仕事づくりをアシストする。それが、結果として、少子化という村の課題を解決する。こうしたマイルストーンに基づき進められている計画的なCSV支援なのである。

 欧米では今、非人間的な住環境の再生、再編を形にする、「ニューアーバニズム」に基づくまちづくりが台頭している。そこでは、民設・民営の基盤整備や公共空間づくりが主流で、それが結果としての多様なコミュニティ機能を育み、集客や賑わいを生み出している。舟橋村の取り組みも、目指す方向性はこの考え方に近いといえる。

 最後に、今後に向けたアドバイスだが、まちづくりには、明確なテーマとともに、心と五感に訴求する「感性価値」を持つデザインが不可欠である。クリエーターやデザイナー、アーティストの参画も大きなまちづくりのエンジンとなることを付言しておきたい。

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