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第22回 アラブ首長国連邦・マスダール・シティ(続編)——スマートハウスや新モビリティ戦略を発表

藤堂 安人=日経BP総研 クリーンテックラボ【2018.8.9】

 アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国で建設が進むスマートシティ「マスダール・シティ」。当コラムの第4回で紹介したが、その後、新たなスマートハウス構想やモビリティ戦略を発表し、当初の計画から大幅に遅れながらも徐々に建設が進んでいる。

 同シティの開発を進める政府系企業であるMasdarが2017年に発表したのが、スマートハウス「Eco-Villa(エコヴィラ)」である(図1)。Eco-Villaは中東の砂漠気候にあるアブダビの風土を考慮し、エネルギーや水の消費を抑えられる住宅として設計された。

図1 スマートハウス「Eco Villa」の外観(撮影:日経BP総研 クリーンテックラボ)

 欧米の先行する建築物の環境性能基準を参考にしてアブダビが独自に策定した「Estidama/Pearl Rating System(PRS)」では「4パール」を実現した。最高性能は「5パール」だが、従来の一般的なアブダビの住宅と比較すると、大幅に高いレベルの環境性能を達成している。

 Eco-Villaでは、エネルギー消費量を約72%、水の消費量を約35%低減できる。温室効果ガス排出量の抑制など環境性能は従来に比べて大幅に向上しつつも、同じ面積の住宅であれば建設費は同等になるという。

太陽光パネル設置でZEHを実現

図2 スマートハウス「Eco Villa」に設置された太陽光発電パネルを内側から見た様子(撮影:日経BP総研 クリーンテックラボ)

 Eco-Villaには、屋根/天井部分に87枚の太陽光パネルを設置することもでき、その場合、ゼロエネルギー住宅(ZEH)となる(図2)。年間に生み出せるエネルギーは4万kWhになり、余剰電力を系統網に流して売電することも検討している。

 Masdarはまた、住民が集って歓談するなど住民同士のコミュニティを支援する取り組みも進めている。2017年に発表した「Masdar Park」は、環境負荷が少なく、クリーンエネルギーを多用したアメニティ施設である(図3)。

 同Park内には、広場に荷役用のコンテナをリサイクルして作ったカフェやレストランを5軒建設。これらの店舗の屋上には太陽光パネルを設置して、そこから得た電力で営業している(図4)。楽器をリサイクルして製作したウォールアートや、自転車をこいで発電し観賞する映画など、さまざまな工夫や趣向を凝らして、環境対策やクリーンエネルギーの普及・啓発活動をアピールしている。

図3 マスダールシティ内のアメニティ施設「Masdar Park」。コンテナをリサイクルして作ったカフェや店舗を建設(撮影:日経BP総研 クリーンテックラボ)
図4 屋根上に太陽光パネルを設置し環境に配慮した店舗(撮影:日経BP総研 クリーンテックラボ)

 Masdarは2017年3月14日、同シティ内に一戸建て住宅やタウンハウスからなるコミュニティを開発すると発表した。2022年までに約5000人規模の人口を擁するコミュニティとする計画である。コミュニティ内のすべての建築物について、Estidamaの3パール以上の環境性能基準を満たす予定という。

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