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常識を越えろ! 変革者たちの挑戦IT

農業の未来変える切り札ロボット、頭脳は5000円の「ラズパイ」だった!(5/5ページ)

2016.06.03

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将来は「4足歩行型農業ロボット」の投入も視野に

 農業は、反復作業が多い。同じ場所を行ったり来たりしながら同じ作業を繰り返す。手作業で収穫し、かごに入れ、いっぱいになったら、それを置きに行き、新しいかごを取ってくるという一連の作業はその典型だ。

 このように同じことを繰り返すのはまさにロボットの得意分野。農作業の中にある同様の工程を洗い出し、ことごとく自動化すれば、それだけで生産性向上に劇的な効果をもたらす。蒲谷氏が作った自律移動台車ロボットは、超音波センサーで作業者を認識し、その動きに合わせて自動で移動する。これにより、収穫作業が2倍は早くなる計算だという。

[画像のクリックで拡大表示]

 多くの産業用ロボットは、室内の平らなところに据え置くことを前提に作られている。だが農業で用いる場合、動かす場所のほとんどが不整地である。だから移動、作業・収穫のほかに「姿勢制御」が要る。実は、こうした条件下で最も合理的なのが「4足で歩行するロボット」だという。蒲谷氏は実際に、愛犬の動きを参考にこれも試作したという。「本当に生きているようで、ものすごくきれいに歩いた」(蒲谷氏)。

 普通、4足歩行ロボットを作るなら、重心を真ん中に寄せた方が制御が楽になる。しかし、そこをあえて重心を中心に持ってこないことで、階段も楽々昇れるロボットができたという。地面がゴツゴツしていて車輪だと上がれないところや急斜面でも、4足なら重心移動しながら1歩1歩動かしていくことで、ひょいと行ける。

 「農業用ロボットもこれでいけると確信した」(蒲谷氏)。車輪より4足のほうが可能性は広がると考える蒲谷氏は、最終的にはすべてのロボットを4足にしたい意向を持っているという。

 次回、後編では農業ロボットの可能性や導入する意義、蒲谷氏がそもそもなぜこうしたロボットを作ろうと考えたのかなどに迫る。

<後編に続く>

(取材・文/荻島央江=ライター)

■変更履歴
3ページ目の最終段落でワイヤレス充電方式を「電磁誘導方式」と記述しておりましたが、「磁界共振方式」の誤りです。これを修正し、補足説明を加えました。お詫びして訂正します。 [2016/06/03 23:00]
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