日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は、2014年「第13回日本イノベーター大賞」の受賞者を決定しました。
日本イノベーター大賞は、日本の産業界で活躍する独創的な人材にスポットを当てることにより日本に活力を与えようと2002年に日経BP社が創設した賞で、今年で13回目を迎えます。
新しい産業やビジネスモデル、将来を支える新技術、世界に通じる新しい価値を作り上げたことによって、今の日本に活気をもたらした人を幅広い分野の中からノミネートし、選考を進めてまいりました。大賞、優秀賞、特別賞のほかに、今回は日経ビジネス創刊45周年記念特別賞も設けました。
先日、最終選考会を開き、次の方々に賞を差し上げることに決定いたしました。
なお、表彰式は11月28日(金)午後5時から東京・港区の「コンラッド東京」で開催いたします。
【受賞者】
◆大賞 | 藤野 道格氏 ホンダ エアクラフト カンパニー 社長 |
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◆優秀賞 | 桜井 博志氏 旭酒造 社長 |
◆優秀賞 | 杉江 理氏 WHILL 最高経営責任者(CEO) |
◆特別賞 | 西森 秀稔氏 東京工業大学 教授 |
◆日経ビジネス 創刊45周年記念 特別賞 | 塩崎 均氏 近畿大学学長 宮下 盛氏 近畿大学水産研究所長 |
【選考理由】
◆大賞 | 藤野 道格氏 ホンダ エアクラフト カンパニー 社長 「ホンダ創業者の本田宗一郎氏の夢だった航空機『ホンダジェット』を開発した。主翼の上部に2基のエンジンを搭載するユニークな設計で、低燃費と広い室内空間を両立。今年6月に量産1号機を初飛行させており、航空産業にイノベーションを起こした」 |
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◆優秀賞 | 桜井 博志氏 旭酒造 社長 「世界約20カ国で販売する純米大吟醸酒『獺祭(だっさい)』を製造する。倒産寸前の酒造メーカーを再建。半径5km圏内に人口300人しかない過疎の地で作る日本酒が、日本食の普及と歩調を合わせて、グローバルで存在感を高めている」 |
◆優秀賞 | 杉江 理氏 WHILL 最高経営責任者(CEO) 「段差を乗り越えやすく、砂利道も走行でき、マウス型のコントローラーで縦・横・斜め方向に自由に動かせる車イス型の電動モビリティー(移動手段)を開発。9月に日本と米国で同時発売して脚光を浴びている。デザインも洗練されており、障害者やシニア層の生活改善への貢献が期待されている」 |
◆特別賞 | 西森 秀稔氏 東京工業大学 教授 「グーグルや米航空宇宙局(NASA)が導入した量子コンピューター『D-Wave』。音声認識やロボット技術、新薬開発などで欠かせない『組み合わせ最適化問題』を超高速で計算できる。その中核技術となる『量子アニーリング』と呼ばれる原理を考案した」 |
◆日経ビジネス 創刊45周年記念 特別賞 | 塩崎 均氏 近畿大学学長/宮下 盛氏 近畿大学水産研究所長 「世界で乱獲が懸念されるクロマグロの完全養殖の技術を確立し、大手商社と大量生産を準備。独自に開発したマンゴーなども人気になっている。イノベーションに大学名を冠することでブランド力を高め、2014年度の一般入試志願者は全国トップになった」 |
■選考基準
日本発の独創的なアイデア、しかも実行力があって、日本の産業を変える可能性があり、既にある程度の成果を出している人。企業の技術者や大学の研究者、経営者などジャンルは問わない。
〈評価ポイント〉
- 日本オリジナルの新しい価値を発信しているか。
- その価値が日本国内だけでなく海外からも高く評価されているか。
- その結果、日本に何らかの活力を直接、間接的にもたらしているか。
■選考の手順
7~8月にかけて「日経ビジネス」誌上と「日経ビジネスオンライン」上で候補者を募集。同時に日経BP社内でも候補者を集め、これを第一次候補者として選定、編集部でその中から26人を最終選考会にノミネートした。
■選考委員長
小宮山 宏 | 三菱総合研究所理事長 東京大学総長室顧問 |
■選考委員(五十音順)
槍田 松瑩 | 三井物産 取締役会長 |
坂村 健 | 東京大学大学院 情報学環教授 |
松永 真理 | テルモ 取締役 |
宮内 義彦 | オリックス シニア・チェアマン |
米倉 誠一郎 | 一橋大学 イノベーション研究センター教授 |
主催: 日経BP社
協賛: 第一三共
【お問い合わせ先】
日本イノベーター大賞に関するお問い合わせは、日経ビジネス編集部 鈴木信行(電話:03-6811-8101)にお願いいたします。取材のお申し込みは、コーポレート管理室・広報(電話:03-6811-8556)までご連絡ください。