ニュースリリース

NEWS RELEASE

日経BP「環境ブランド調査2019」

サントリーが3年連続首位 スターバックス、初のトップテン

 日経BP(本社:東京都港区、社長:吉田直人)は、7月8日、2019年の「環境ブランド調査」の結果を発表しました。今年で20回目を迎えるこの調査は、日経ESG経営フォーラムが毎年主要560企業ブランドを対象に、各企業の環境に関する活動が一般の消費者にどう伝わっているかについてインターネットを利用してアンケート調査し、結果を集計・分析しているものです。今回は2019年3月14日~4月21日にアンケート調査を実施し、全国の消費者2万1000人から有効回答を得ました。調査結果の概要をご紹介します。

 総合ランキングではサントリーが3年連続、通算で8度目の首位になりました。2位トヨタ自動車、3位イオンという順位は前年と変わりません。サントリーは「省資源」「リサイクル」「生物多様性保全」など5つのプラスイメージで1位になりました。容器素材の軽量化や、植物由来原料のペットボトルの導入など3Rに関する取り組みや、水源地の森林を整備するなど「水」に焦点を当てた活動などで高い評価を得ました。

 今年の注目は、前年の27位から7位にランクアップしたスターバックス コーヒー ジャパン。原動力となったのは、「有害物質の使用削減」に関するプラスイメージ評価で、前年の166位から2位に急上昇しました。世界的に海洋プラスチック問題が叫ばれる中、「2020年末までに全世界でプラスチック製のストローを全廃する」と宣言したことで、ブランドイメージを大いに高めました。同社は環境社会活動をCSR(企業の社会的責任)という言葉から、ソーシャルインパクトという言葉で捉え直したといいます。毎日80万人が来店するという同社の影響力をよりよい未来をつくるために使っていこうというポジティブな意識変革を行いました。今年4月には、「Reuse & Respect」サステナビリティプロジェクトと銘打ち、使い捨てプラスチック削減キャンペーンを実施しています。

 企業の持続可能性を測る指標として「SGイメージスコアランキング」を昨年に続き算出しました。スコアが高い企業ほど、社会・ガバナンス分野の取り組みが評価されている企業といえます。今年3回目を実施するに当たって「法令を順守する社内体制」や「情報セキュリティー体制」などガバナンスに関する設問を増やしました。

 今年の注目は、4位に入った全日本空輸(ANA)。今年加わったプラスイメージを尋ねる設問「法令を順守する社内の体制が整備されている」で、トヨタ自動車に次ぐ2位に入りました。けん引役として、ANAが昨年公表した日本企業初の「人権報告書」が挙げられます。2015年に東京五輪の公式パートナー企業に決定した同社は、多くの訪日客を迎える2020年、エアラインとしての五輪レガシーをつくることに意義を感じ、人権問題に積極的に取り組んだといいます。報告書に記された人権テーマの中でも強いインパクトをもたらしたのは、「航空機を利用した人身取引の防止」です。国際労働機関(ILO)によれば、2017年に世界で人身取引によって強制労働の被害に遭っている人数は年間約2500万人。日本においても対岸の火事ではなく、2016年に50人が人身取引の被害者として保護されたといいます。ANAでは米国のNPOと連携し、人身取引を未然に防止するためのプログラムを今年の4月から導入しました。

 働きたい会社ランキングは、昨年新設した調査で、「自分が働きたい会社か、家族に働くことを勧めたい会社かどうか」を尋ねました。サントリーが2年連続で1位。2位には全日本空輸(ANA)が入りました。トヨタ自動車、キヤノン、ブリヂストンなどがランクを上げ、逆に、昨年、大量の個人情報が外部流出していた恐れがあると発表したGoogle(グーグル)は順位を下げました。

 環境ブランド指数ランキングとSGイメージスコアランキングの詳細は、日経ESG 2019年8月号(7月8日発行)の特集記事「環境ブランド調査2019」(36~49ページ)に紹介していますので、ご覧ください。

「環境ブランド調査2019」総合ランキング(上位20位)

順位 企業ブランド名 スコア
1 サントリー 97.7
2 トヨタ自動車 91.2
3 イオン 84.5
4 キリン 80.9
5 パナソニック 78.1
5 ホンダ 78.1
7 スターバックス コーヒー ジャパン 76.7
8 日産自動車 76.3
9 アサヒビール 74.1
10 日本マクドナルド 73.9
11 花王 73.0
12 セブン&アイ・ホールディングス 72.6
13 日立製作所 70.7
13 ローソン 70.7
15 JXTGエネルギー(ENEOS) 70.1
16 アサヒ飲料 69.9
16 サッポロビール 69.9
18 シャープ 69.7
18 日本コカ・コーラ 69.7
20 ブリヂストン 69.5

企業ブランドの形成に強く影響する4つの指標を総合した「環境ブランド指数」を主要指標とする。環境ブランド指数を構成する4つの指標とは、回答者が当該企業の環境情報に触れた度合いである「環境情報接触度」、環境報告書や各種メディアなど環境情報の入手先を集計した「環境コミュニケーション指標」、環境面で当てはまると思うイメージについて集計した「環境イメージ指標」、環境活動への評価度合いを集計した「環境評価指標」。偏差値(平均50)で表記し、全企業ブランド中の位置が分かるようにした

プラスイメージの上位企業(環境ブランド)

●省エネルギーに努力している
順位 企業ブランド名
1 トヨタ自動車 22.0
2 ホンダ 16.3
3 日産自動車 15.3
4 パナソニック 14.2
5 ダイキン工業 12.5
6 東日本旅客鉄道(JR東日本) 12.1
7 JXTGエネルギー(ENEOS) 11.9
8 マツダ 11.4
9 ヤマト運輸 11.2
10 東海旅客鉄道(JR東海) 10.7
●リサイクルに力を入れている
順位 企業ブランド名
1 サントリー 18.1
2 イオン 15.5
3 日本コカ・コーラ 14.5
4 ファーストリテイリング 14.3
5 キリン 13.1
6 日本マクドナルド 12.8
7 アサヒ飲料 11.6
8 スターバックス コーヒー ジャパン 11.3
9 アサヒビール 10.8
10 セイコーエプソン(EPSON) 10.7
●地球温暖化防止に努めている
順位 企業ブランド名
1 トヨタ自動車 18.4
2 JXTGエネルギー(ENEOS) 14.4
3 日産自動車 13.5
4 コスモ石油 13.1
5 サントリー 12.5
6 ホンダ 12.0
7 イオン 11.3
8 パナソニック 9.4
9 ダイキン工業 9.0
10 キリン 8.9
10 住友林業 8.9
●有害物質の使用削減に努力している
順位 企業ブランド名
1 トヨタ自動車 8.1
2 スターバックス コーヒー ジャパン 6.3
3 東芝 5.9
4 ホンダ 5.5
5 日立製作所 5.4
6 パナソニック 5.3
7 花王 4.9
7 いすゞ自動車 4.9
7 日本たばこ産業(JT) 4.9
10 資生堂 4.8
●生物多様性や動植物資源の保全に努めている
順位 企業ブランド名
1 サントリー 9.7
2 住友林業 6.0
3 キリン 5.6
4 カゴメ 5.0
5 マルハニチロ 4.7
6 日本たばこ産業(JT) 4.6
7 ライオン 4.3
8 アサヒ飲料 4.0
8 カルビー 4.0
10 明治 3.7
●従業員の環境教育に力を入れている
順位 企業ブランド名
1 日本マクドナルド 7.4
2 オリエンタルランド 6.1
3 サントリー 6.0
4 トヨタ自動車 5.9
5 スターバックス コーヒー ジャパン 5.6
6 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 5.2
7 イオン 4.6
7 ソフトバンク 4.6
9 パナソニック 4.1
9 ファーストリテイリング 4.1

サントリーが5項目で1位、トヨタ自動車が4項目で1位だった。スターバックス コーヒー ジャパンは「有害物質の使用削減に努力している」で、前年の166位から2位に急上昇。海洋プラスチック問題が叫ばれる中、プラスチックは有害物質という認識が消費者に広がったことが影響していると思われる

SGイメージスコアランキング(上位20位)

順位 企業ブランド名 スコア
1 トヨタ自動車 127.7
2 サントリー 84.9
3 パナソニック 84.6
4 全日本空輸(ANA) 82.2
5 ホンダ 79.3
6 イオン 78.0
7 ソニー 77.8
8 資生堂 76.1
9 日本マクドナルド 75.2
10 スターバックス コーヒー ジャパン 74.5
11 ネスレ 72.2
12 日立製作所 71.9
13 花王 71.6
14 キリン 71.5
15 東日本旅客鉄道(JR東日本) 71.0
16 アサヒビール 70.7
16 味の素 70.7
18 P&G 69.4
19 カゴメ 69.1
20 ワコール 68.9

企業の社会(S)、ガバナンス(G)の取り組みに対する評価をスコアにしてランキングした。前年はSG合わせた質問をプラスイメージで12項目、マイナスイメージで7項目聞いたが、今年はSとGとで質問を分けて、それぞれプラス/マイナスイメージの質問を用意した。このため、前年の順位と単純に比較することはできないが、トップテン企業はおおむね同じ顔ぶれになった。昨年日本企業で初めて人権報告書を発行した全日本空輸(ANA)が4位に入る健闘を見せた

SGプラスイメージの上位企業

●長時間労働や残業を減らす努力をしている
順位 企業ブランド名
1 ヤマト運輸 11.6
2 電通 6.1
3 佐川急便 5.3
4 トヨタ自動車 5.2
5 ローソン 4.9
6 セブン&アイ・ホールディングス 4.4
7 ホンダ 4.2
8 イオン 4.1
9 伊藤忠商事 3.9
10 富士通 3.8
●顧客情報やプライバシーの保護に取り組んでいる
順位 企業ブランド名
1 三井住友銀行 4.6
2 Apple(アップル) 4.1
3 NTTコミュニケーションズ 4.0
4 日本経済新聞社 3.9
5 楽天 3.5
6 日本生命 3.4
6 NTTドコモ 3.4
6 Master Card(マスターカード) 3.4
9 ローソン 3.3
9 ヤフー 3.3
9 JCB 3.3
●法令を順守する社内の体制が整備されている
順位 企業ブランド名
1 トヨタ自動車 10.2
2 全日本空輸(ANA) 5.8
3 パナソニック 5.7
4 三井住友銀行 5.6
4 イオン 5.6
6 ゆうちょ銀行 5.3
6 NTTドコモ 5.3
6 ソフトバンク 5.3
9 サントリー 5.1
10 ヤマト運輸 5.0
●情報セキュリティーの体制が整備されている
順位 企業ブランド名
1 NTTドコモ 8.3
2 Apple(アップル) 8.2
3 NTTコミュニケーションズ 7.6
4 トヨタ自動車 6.9
4 三井住友銀行 6.9
6 日本マイクロソフト 6.5
7 ヤフー 6.4
7 NEC 6.4
7 VISA(ビザ) 6.4
10 NTTデータ 6.3

トヨタ自動車はガバナンス(G)の評価が高く、8項目のうち6項目で1位になった。ヤマト運輸は「長時間労働や残業を減らす努力をしている」で1位。SGイメージスコアランキング4位に入った全日本空輸は「法令を順守する社内体制の整備」「企業活動の情報開示」などで高い評価を得た。今回の調査から、情報セキュリティーやプライバシー保護に関する質問を増やしたため、金融機関や大手IT企業のランクアップが目立った。三井住友銀行は「顧客情報やプライバシーの保護に取り組んでいる」で1位になった

「働きたい会社」ランキング(上位20位)

順位 企業ブランド名 スコア
1 サントリー 83.0
2 全日本空輸(ANA) 79.0
3 トヨタ自動車 78.3
4 ソニー 78.1
5 キヤノン 77.2
6 日清食品 76.2
7 花王 76.0
8 パナソニック 74.6
9 キリン 74.2
10 ブリヂストン 72.9
10 明治 72.9
12 Google(グーグル) 72.6
13 森永製菓 70.9
14 富士フイルム 70.6
15 Apple(アップル) 70.1
16 味の素 68.6
17 TOTO 68.4
17 サッポロビール 68.4
19 コクヨ 68.1
20 ハウス食品 68.0
20 味の素AGF 68.0

働きたい会社は昨年新設した調査。「自分が働きたい会社か、家族に働くことを勧めたい会社かどうか」を尋ねた。サントリーが2年連続で1位。2位には全日本空輸(ANA)が入った

■日経ESG経営フォーラムについて

 社会や産業界におけるESG経営の理解を図ることを目的に2018年4月に発足、日経BPが事務局を務める。152社(2019年7月1日現在)の会員企業・団体と共同で、ESG経営に関する研究や調査、情報収集・情報発信などの活動に取り組む。

※日経ESG経営フォーラムのホームページ
http://business.nikkeibp.co.jp/ESG/

【本リリースに関するお問い合わせ先】

本調査に関するお問い合わせは、日経ESG経営フォーラム事務局(電話03-6811-8803)にお願いいたします。
取材のお申し込みは、日経BP 経営企画室・広報(電話03-6811-8556)にお願いいたします。