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日経ビッグデータ「データ活用先進企業ランキング」発表 積水ハウスが開発と生産の2部門で1位に

 日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は2015年11月30日、データ活用で成長戦略を描く企業のための専門誌「日経ビッグデータ」が日経リサーチ(本社:東京、社長:中村良)と共同で実施した企業におけるデータ活用の実態調査から選定した、「第1回データ活用先進企業ランキング」を発表しました。ランキング登場企業のデータ活用事例の解説記事は、日経ビッグデータ2015年12月号に掲載します。

 本調査は日本国内の上場企業および有力未上場企業を対象に、2015年9~11月にアンケートを実施し、221社288部門から有効回答を得ました。本調査は部門別のデータ活用進展度合いを指標化し、先進企業群がどのような組織体制や、投資方針で活用しているかを明らかにすることで、データ活用への投資強化を検討する企業に向けて、今後進むべき方向を示すのが目的です。

 調査は2014年に続き2回目となりますが、今回初めてランキングを作成しました。ランキング作成においては、調査の回答からデータ活用による実態の「把握」、それに基づく「施策」状況の2項目をスコア化。両状況を基に総合スコアを算出し、ランキングを作成しました。

 ≪把握スコア≫は、データによる販売・利用状況や社内の人員リソースなどに対する「把握状況」「把握・予測の精度」「把握のスピード」などの回答、≪施策スコア≫はデータを基にした開発、生産、販売、サポートの「施策内容」「施策までのスピード」などの回答から算出しています。

■調査概要

実施期間:2015年9月11日~11月6日
調査方法:電子ファイル形式調査票の配布・回収
対象企業:国内の上場企業及び有力未上場企業4264社
回収サンプル数:221件
調査機関:日経リサーチ
調査企画:日経ビッグデータ、日経リサーチ
調査票構成:全社の活用状況・体制を尋ねる必須回答の調査票に加えて、開発部門向け、生産部門向け、販売部門向け、サポート部門向けの調査票を個別に用意し、回答企業のデータ活用状況に応じて任意の調査票に回答してもらった

■データ活用先進企業ランキング

●開発部門(順位/社名/スコア、以下同)
1積水ハウス681.2
2損害保険ジャパン日本興亜675.2
3ディー・エヌ・エー654.4
4TSON647.5
5日立製作所601.4
6夢展望600.7
7キリンビール574.3
7東京海上日動火災保険574.3
9ケンコーコム573.3
10駅探564.4
10エコートレーディング564.4
●販売部門
1三菱電機755.3
2積水ハウス747.4
3コニカミノルタ720.7
4JFEスチール717.7
5木徳神糧711.1
5丸井グループ711.1
7富士フイルムホールディングス703.2
8三越伊勢丹ホールディングス692.7
9キヤノンマーケティングジャパン692.0
10クレディセゾン687.4
●生産部門
1積水ハウス810.1
2カルビー701.9
3新日鉄住金700.6
4JFEスチール694.3
5富士フイルムホールディングス666.6
6IDEC621.5
7積水化学工業620.5
8ウシオ電機619.8
9川崎重工業611.9
10コスモエネルギーホールディングス603.7
●サポート部門
1富士フイルムホールディングス757.6
2あいおいニッセイ同和損害保険736.9
3フォーバル730.6
4キヤノンマーケティングジャパン719.4
5三井住友海上火災保険692.7
6積水ハウス692.4
7マネースクウェアHD657.4
8三菱電機656.4
9コニカミノルタ638.6
10日立システムズ638.0

※ランキング作成方法
開発、生産、販売、サポートの部門ごとに、データ活用による「把握」と「施策」に関する回答内容を基にスコアを算出。「把握」「施策」の両スコアを主成分分析し、総合得点とした。なお、得点は主成分得点を平均500、標準偏差100になるように偏差値化している。主成分分析の結果、「把握」と「施策」の単純合計が同一の場合、「施策」の実施度がより高い企業の方が、高い得点を得ている。

■ランキング登場企業の傾向

 積水ハウスは開発部門、生産部門の2部門で1位となりました。ともに将来予測やデータに基づく顧客個別の施策など様々な活動を実施していることが評価のポイントとなりました。

 生産部門では、「受注データから生産量を予測し生産計画を決定、関連する部材の自動発注を行う」ほか、「工場から顧客の建築現場への配送に必要な輸送量、トラックの配車や経路をシミュレーションによって最適化」など予測に基づく施策を徹底しています。開発部門は特にデータの把握について評価が高く、例えば、「消費税や住宅関連などの政策と住宅市場の関係を分析。顧客に関するデータなどからニーズを把握し、商品の投入タイミングや企画を適切にする」活動を週次などで実施しています。

 販売部門で1位となった三菱電機は毎日、「在庫と各販売状況を把握し過不足を考慮し、生産部門へフィードバック」することで、社内の在庫状況を適性化させています。社内外のデータを掛け合わせて分析をしているのが高評価のポイントです。

 サポート部門で1位となった富士フイルムホールディングスはデータ活用施策の評価が高く、「人工知能活用により、的確なWebサイトのFAQ回答になるよう回答の精度アップ」のように顧客満足・ロイヤリティ向上のための施策作成に特徴があります。

 データ活用先進企業群の特徴は何か。スコア上位20位までの上位企業と下位の企業の間では、データ分析の組織体制や課題意識などで傾向の違いが見られました。一例としては、経営層や本社部門によるデータ活用の推進策として、上位企業では「各部門に、データ分析の専門家を配置している」比率が高いことが判明しました。

●「各部門に、データ分析の専門家を配置している」比率の比較
開発上位20社45.0%販売上位20社45.0%
開発上位20社圏外18.5%販売上位20社圏外17.5%
生産上位20社28.6%サポート上位20社45.0%
生産上位20社圏外14.7%サポート上位20社圏外15.4%

 データ活用推進策として、「データ活用推進の専門部署を設置している」企業もあります。上位企業は、この項目でも下位企業の比率を上回りましたが、各部門にデータ分析の専門家を配置する方が差は大きく、データ活用の高度化のためには、データ分析人材を現場の近くに配置した方が効果的とみられます。スコア上位企業と下位企業の違いについては、「日経ビッグデータ」2015年12月号で詳しく解説します。

 注目度が急速に高まる人工知能に関しては、回答企業の16.3%が技術開発や活用に取り組んでおり、その用途は「画像認識」(33.3%)、「需要予測」(30.6%)、「顧客分類」(27.8%)、「セキュリティ・異常検知」(22.2%)、「電話やメール・オンライン等での質疑応答」(19.4%)などが中心です。

【お問い合わせ先】

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