日経BP社(本社:東京、社長:長田公平)は、7月8日、2015年の「環境ブランド調査」の結果を発表しました。今年で16回目を迎えるこの調査は、日経BP環境経営フォーラムが毎年主要560企業ブランドを対象に、各企業の環境に関する活動が一般の消費者にどう伝わっているかについてインターネットを利用してアンケート調査し、結果を集計・分析しているものです。今回は、2015年3月18日~4月24日にアンケート調査を実施し、全国の消費者1万9639人から有効回答を得ました。調査結果の概要をご紹介します。
■環境ブランド指数ランキング上位20位
順位 | 前年順位 | 企業ブランド名 | 指数 |
---|---|---|---|
1 | (1) | サントリー | 99.0 |
2 | (2) | トヨタ自動車 | 97.0 |
3 | (4) | パナソニック | 92.1 |
4 | (5) | 日産自動車 | 85.5 |
5 | (3) | イオン | 83.5 |
6 | (11) | ホンダ | 80.8 |
7 | (6) | キリンビール | 78.4 |
8 | (12) | アサヒビール | 77.6 |
9 | (8) | シャープ | 77.1 |
10 | (22) | コスモ石油 | 76.2 |
11 | (10) | 東芝 | 75.1 |
12 | (7) | 日本コカ・コーラ | 74.9 |
13 | (14) | キリンビバレッジ | 73.9 |
14 | (18) | ブリヂストン | 73.4 |
15 | (15) | 日立製作所 | 72.8 |
16 | (25) | マツダ | 72.5 |
17 | (20) | アサヒ飲料 | 71.0 |
17 | (17) | ヤマト運輸 | 71.0 |
19 | (19) | 三菱電機 | 70.8 |
20 | (9) | サッポロビール | 70.7 |
企業ブランドの形成に強く影響する4つの指標を総合した「環境ブランド指数」を主要指標とする。環境ブランド指数を構成する4つの指標とは、回答者が当該企業の環境情報に触れた度合いである「環境情報接触度」、環境報告書や各種メディアなど環境情報の入手先を集計した「環境コミュニケーション指標」、環境面で当てはまると思うイメージについて集計した「環境イメージ指標」、環境活動への評価度合いを集計した「環境評価指標」。偏差値(平均50)で表記し、全企業ブランド中の位置が分かるようにした
環境ブランド調査の総合指標である「環境ブランド指数」が最も高かったのはサントリーで、5年連続首位となった。環境ブランド指数は99で、2位のトヨタ自動車との差は2ポイントに縮まった(昨年は8ポイントあった)。また、構成する4つの指標「環境情報接触」「環境コミュニケーション」「環境イメージ」「環境評価」のうち、昨年はすべての指標でサントリーが1位だったが、今年は環境コミュニケーションではパナソニックが1位、環境評価ではトヨタが1位となった。
■属性別ランキング上位
●男性によるランキング
順位 | 企業ブランド名 | 指数 |
---|---|---|
1 | トヨタ自動車 | 101.5 |
2 | パナソニック | 95.9 |
3 | サントリー | 92.0 |
4 | ホンダ | 90.6 |
5 | 日産自動車 | 86.1 |
6 | イオン | 83.5 |
7 | 東芝 | 81.9 |
7 | 日立製作所 | 81.9 |
9 | ブリヂストン | 81.1 |
10 | アサヒビール | 80.1 |
11 | キリンビール | 78.7 |
11 | マツダ | 78.7 |
13 | シャープ | 77.4 |
14 | 日本コカ・コーラ | 76.9 |
15 | JX日鉱日石エネルギー(ENEOS) | 76.5 |
16 | コスモ石油 | 75.6 |
17 | ヤマト運輸 | 75.0 |
18 | カゴメ | 74.4 |
19 | サッポロビール | 74.2 |
20 | NEC | 73.4 |
21 | キリンビバレッジ | 72.0 |
21 | 日本たばこ産業(JT) | 72.0 |
23 | アサヒ飲料 | 71.9 |
23 | ダイハツ工業 | 71.9 |
25 | 富士フイルム | 71.7 |
26 | ダイキン工業 | 71.0 |
26 | 三菱電機 | 71.0 |
28 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) | 70.5 |
29 | 花王 | 70.2 |
30 | 富士通 | 70.0 |
30 | 三菱自動車工業 | 70.0 |
●女性によるランキング
順位 | 企業ブランド名 | 指数 |
---|---|---|
1 | サントリー | 106.4 |
2 | トヨタ自動車 | 91.5 |
3 | パナソニック | 88.1 |
4 | 日産自動車 | 84.8 |
5 | イオン | 83.5 |
6 | キリンビール | 77.9 |
7 | コスモ石油 | 76.8 |
8 | シャープ | 76.7 |
9 | キリンビバレッジ | 75.5 |
10 | モスフードサービス | 74.7 |
11 | アサヒビール | 74.5 |
12 | 日本コカ・コーラ | 71.5 |
13 | 三菱電機 | 70.6 |
14 | 花王 | 70.4 |
15 | ローソン | 70.3 |
16 | アサヒ飲料 | 69.8 |
17 | ホンダ | 69.5 |
18 | セブン-イレブン・ジャパン | 69.3 |
19 | 伊藤園 | 68.9 |
20 | パナホーム | 68.7 |
21 | ライオン | 68.4 |
22 | カルピス | 68.0 |
22 | ヤマダ電機 | 68.0 |
24 | ダイキン工業 | 67.8 |
25 | 良品計画 | 67.7 |
26 | 積水ハウス | 67.6 |
27 | 日本たばこ産業(JT) | 67.4 |
28 | キヤノン | 67.2 |
28 | 東芝 | 67.2 |
30 | イトーヨーカ堂 | 67.0 |
属性別で見ると、男性ではトヨタが、女性ではサントリーが強い支持を集めていることは昨年と変わらない。モスフードサービスは女性の10位に入った。
ビジネスパーソン(会社経営者・会社役員・会社員)と専業主婦で比べると、コスモ石油が専業主婦の4位、富士フイルムが専業主婦の16位に入っている。上昇企業は女性や専業主婦の支持を得ていることが分かった。
具体的な企業イメージである「環境イメージ指標」の傾向は下記の通りになっている。
プラスイメージの「省エネルギーに努力している」では、自動車各社や省エネ性能の高いエアコンなどを出しているダイキン工業が10以内に入った。「リサイクルに力を入れている」では服などの商品のリサイクル活動を進めているファーストリテイリングが4位に入った。マイナスイメージでは、「地球温暖化を進めたり、エネルギーを無駄遣いしている面がある」と「効率的な資源利用や廃棄物の量・処理法などに課題がある」の両方で、東京電力がワースト1位になった。
■プラスイメージの上位企業
●省エネルギーに努力している
順位 | 企業ブランド名 | % |
---|---|---|
1 | トヨタ自動車 | 29.1 |
2 | 日産自動車 | 22.8 |
3 | パナソニック | 21.7 |
4 | ホンダ | 19.7 |
5 | マツダ | 18.0 |
6 | シャープ | 16.2 |
6 | ダイキン工業 | 16.2 |
8 | 三菱電機 | 15.4 |
9 | 東芝 | 15.3 |
10 | パナホーム | 14.4 |
●リサイクルに力を入れている
順位 | 企業ブランド名 | % |
---|---|---|
1 | イオン | 18.3 |
2 | サントリー | 17.8 |
3 | 日本コカ・コーラ | 17.2 |
4 | ファーストリテイリング | 16.3 |
5 | パナソニック | 14.3 |
6 | キリンビール | 13.9 |
6 | ヤマダ電機 | 13.9 |
8 | キヤノン | 13.0 |
9 | アサヒ飲料 | 12.8 |
10 | アサヒビール | 12.7 |
●廃棄物削減に力を入れている
順位 | 企業ブランド名 | % |
---|---|---|
1 | サントリー | 9.9 |
2 | ローソン | 7.9 |
3 | パナソニック | 7.8 |
4 | 日本コカ・コーラ | 7.1 |
5 | キリンビール | 7.0 |
6 | モスフードサービス | 6.9 |
7 | イオン | 6.7 |
8 | シャープ | 6.6 |
8 | セブン-イレブン・ジャパン | 6.6 |
10 | トヨタ自動車 | 6.5 |
10 | 日清食品 | 6.5 |
■マイナスイメージの上位企業
●地球温暖化を進めたり、資源・エネルギーを無駄遣いしている面がある
順位 | 企業ブランド名 | % |
---|---|---|
1 | 東京電力 | 12.4 |
2 | トヨタ自動車 | 8.9 |
3 | 東北電力 | 8.4 |
4 | 全日本空輸(ANA) | 7.2 |
5 | 関西電力 | 6.8 |
6 | コスモ石油 | 6.7 |
7 | ホンダ | 6.5 |
8 | 九州電力 | 6.4 |
8 | 日本航空(JAL) | 6.4 |
10 | 中部電力 | 6.2 |
●効率的な資源利用や廃棄物の量・処理法などに課題がある
順位 | 企業ブランド名 | % |
---|---|---|
1 | 東京電力 | 15.5 |
2 | 東北電力 | 8.7 |
3 | 日本マクドナルド | 7.9 |
4 | 関西電力 | 6.3 |
5 | セブン-イレブン・ジャパン | 5.8 |
6 | 日本コカ・コーラ | 5.6 |
7 | ホンダ | 5.4 |
8 | 九州電力 | 5.3 |
9 | 中部電力 | 5.2 |
10 | ファミリーマート | 4.6 |
「この企業の環境活動についてどう思うか」と尋ね、上記のイメージ項目から当てはまると思うものを複数回答選んでもらった。スコアは回答者が各イメージを選んだ比率(%)
■日経BP環境経営フォーラムについて
日経BP社が、地球環境の保全と企業経営の持続的発展を支援する目的で、2000年に設立した。約140社の協賛企業・団体と共同で、環境経営に関する研究や調査、発信などの活動に取り組んでいる。
※日経BP環境経営フォーラムのホームページ
【本リリースに関するお問い合わせ先】
本調査に関するお問い合わせは、日経BP環境経営フォーラム事務局 電話03-6811-8803にお願いいたします。
取材のお申し込みは、コーポレート管理室・広報 電話03-6811-8556にお願いいたします。
さらに詳しい本調査の記事・ランキングは、日経エコロジー8月号(7月8日発売号)をお読みください。
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/magazine/ECO.html