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伸びる会社の「現場最前線」~経営の期待をどう超えたか~ビジネス

パート・アルバイトを戦力化、任されると人はがんばる ――パート経験を生かし赤字営業所を立て直せ!【後編】(1/4ページ)

2014.01.16

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インタビュー・文/今井丈彦 nikkei BPnet編集
写真/中野和志

パートから正社員になって間もない身にもかかわらず、所長として赤字営業所の立て直しを命ぜられた三浦由紀江さん。現場の反発に遭い孤立したが、社員との接し方を変えることで徐々に相互の理解が深まる。そして、現場の改革が始まる……。

前編から続く)

――いよいよ、そこから現場の改革が始まるわけですね。どんなことをされたんですか。

三浦由紀江(以下、三浦) 基本的には私がパートのときにやって良かったこと。また、社員の人にやってもらって嬉しかったことを実践できるようにしていきました。

 始めに話したように大宮営業所では、パートさんはただお店に立っているだけで、お客さんが持ってきた駅弁をレジに通すだけでした。でも、現場にいると、どの駅弁が売れて、どの駅弁が人気がないのかわかるんです。

日本レストランエンタプライズ
三浦由紀江氏

――なるほど、そうかもしれませんね。

三浦 私がパートのときも、「何で、売れない駅弁をこんなにたくさん発注するの!」と店長に食ってかかったりしました。そこで、「じゃ、三浦さん発注する?」となって、私が駅弁を発注するようになったんです。

 そうすると、自分で「これは売れる」と思って発注した駅弁は、「絶対に売り切ってやる」と思ってがんばって売ろうとするんですね。それで売店の売り上げがアップしました。

 そこで大宮のパートさんたちにも聞いたんです。「お店に置く駅弁を自分たちで決められたらどうって?」。そうしたら、やっぱり現場を無視した社員の発注に不満を持っていたんでしょう。「ぜひ、そうしてほしい」と言うんです。そこで彼女たちに発注を任せるようにしました。

――接客はどうですか。

三浦 接客も徐々に教えていきました。パートがもらうお金からしたら駅弁は価格が高いのですが、私がパートのときには自分が扱う駅弁をすべて買って食べて自分なりの感想を正直にお客さんに伝えて、商品選びの参考にしてもらいました。

 そうすると、「この間、買った駅弁。あなたの言う通りおしかったよ」とか言ってくれたりする人が出てくるんです。こういうことがあると、ただ「売れて嬉しい」というだけでなく、仕事をする張り合いにもなります。

 ただ、私は元々、マニュアルというのが嫌いなので、こうした私の売り方をパートさんに押し付けることはしませんでした。私のやり方を見てもらい、私がやって効果があったことを伝えて、後は自分なりの売り方をしてみてくださいとお願いしたんです。

三浦 由紀江(みうら・ゆきえ)
日本レストランエンタプライズ
東京弁当営業支店 上野営業所 次長 セールスアドバイザー
(※編注:肩書きは取材した2013年12月時点のもの)

1953年埼玉県生まれ。21歳で学生結婚し、大学を中退。23年間の専業主婦生活を経て、1997年、44歳のときにJR上野駅の駅弁販売でパートを始める。品揃えや、接客の工夫などで売店の売り上げをアップさせ、上野駅8店舗を束ねる統括店長、契約社員を経て、2006年52歳で正社員となる。その1年3カ月後、赤字が続いていた大宮営業所の所長に抜擢される。就任1年目で駅弁の売り上げを5000万円アップさせ、所長就任4年で売り上げを1億1000万円アップさせる。2013年末で日本レストランエンタプライズを定年退職し、現在は「駅弁マイスター」として現場で活躍している。
著書に『1年で駅弁売上を5000万円アップさせたパート主婦が明かす奇跡のサービス』『自給800円から年商10億円のカリスマ所長になった28の言葉』(ともにダイヤモンド社)がある。

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