まずはヤクスギランドへ
昼食後はまずヤクスギランドを訪れた。住宅街のある地域からクルマで山道を登り続ける。昼食を食べたところからでも約30分はかかる。その間,ほとんど登りずくめである。それもそのはず,ヤクスギランドの入口は標高約1000メートルの高さにあるのだ。写真には収めることができなかったが,途中の道路では屋久ザルと屋久シカに遭遇した。屋久シカはとても体が小さい。急峻な斜面を移動しやすいようにということらしい。 ヤクスギランドという名前からは気楽に楽しめる遊園地のような印象を受けるが,自然に容易に親しめるように整備された林である。吊り橋や木製の舗道も作られているが,スニーカーよりはトレッキングシューズの方が歩きやすいだろうなあという印象だ。3月とはいえとても暖かい日だったのだが,標高1000メートルの森に入るとさすがにひんやりする。私は普段,まったく山に立ち入ることなどないのでもちろんスニーカーだった。 当日は菊池さんが1カ月ぶりというぐらいの好天だった。おかげで歩きやすかったことはこの上なかった。ただ,撮影条件としては良くなったのである。森を撮るには光が均一になる曇りの方が良いのだという。
歩き始めると,すぐ巨大な二代杉が現れた。二代杉とは伐採したり,倒れたりしてしまった切り株の上に芽吹いた杉が育ったものを言う。三代杉もある。上に育った杉からは地面へ向けて根が長く伸びている。水分や養分を得るためだ。地表にたどりつくまでは木に自生している苔などから養分を得るのだという。霧などの水分が豊富な森ならではの生態なのだろう。
さらに歩いていくとより大きな杉が表れた。「千年杉」という看板が立てられている。推定樹齢千年ということなのだろう。ただ,抱いていたイメージに比べるとやや小さい気がする。素直にその感想を口にしたところ,菊池さんが肯定してくれた。やはり花崗岩に覆われた山肌のため育つのが遅いのだ。もっとも樹齢1000年を超えて,ようやく屋久杉として1人前。その程度の木はざらにあるというのだから恐れ入る。
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