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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第53回 長短
2009/04/10

 冒頭からで恐れ入りますが、寄席出演のお知らせをいたします。

 4月中席、つまり4月11日から20日までの興行に寄席の出番がかかりまして、鈴本演芸場の夜席17時30分ごろに出演しています。わたくしたち二ツ目は交互出演となっており、三之助めは11日・15日〜18日が出演日。トリを取りますのが兄弟子の柳家三三です。ぜひお出かけくださいませ、お待ちしております。

五代目柳家小さんの得意ネタ
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 さて今日は「長短」という噺を取り上げます。

 五代目柳家小さんの得意ネタとして有名なので、柳家一門の噺家のほとんどが手がけるうえ、寄席の高座の時間にちょうどよい時間のため普段の寄席でもよく見かけられます。

 もちろん柳家以外の噺家にも数多く演じられ、いわゆる寄席の十八番のうちにいれてもよい、そんな噺です。「気の長短」と題されることもありますね。演出法もさまざまで、三遊亭金馬師匠や雷門助六師匠などは登場人物の一人に上方弁を使わせることでまたちがった雰囲気を出しています。

 餅菓子を食べたり、たばこを吸ったりと仕草も多く、登場人物の対照、表情がはっきりしているので見所はたくさんありますし、お子さんにも喜んで頂けるのではないでしょうか。

 ところが噺の内容はといいますと・・・特にありません(笑)。気の短い男、短七と気の長い男、長さんのある日の出来事を切り取った、なんでもない数分間です。台詞の数がとても少なくて、そのくせ短い噺ですから覚えるのは簡単。前座の修業をした噺家であれば特に稽古をしてもらわなくてもある程度頭に入っているようなものなんですが、演じてみるとこれがなんと大変。

 私たちの一門ということを考えれば、小さんという手本があるために、それを追い、追えないことに気づき、一生かかって自分の「長短」を探しつづけることになります。

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