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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第45回 落語でお腹いっぱい
2008/12/12

噺家の芸で刺激されるお客さんの食欲
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 年末というのは、何かと宴席の多いものでございます。いわゆる忘年会ってやつですな。まだ年も終わらねえうちから今年のことはもう忘れちまおうという日本人の脳天気なところが私は好きですが、同時にテレビなどでは胃腸薬の宣伝も始まってくるようで。くれぐれも暴飲暴食は避けたいところでございます。

 さて、今年も残すところ二回となりました。締めくくりとなりますかどうかはわかりませんが、落語に出てくる食べ物の話をしてみたいと思います。噺家をやっていて、お客様からの反応がすこぶる良いのがこの食べ物を食べているときですな。「明烏」のところでもお話ししましたが、噺家の芸がよいとお客様の五感はかなりくすぐられる、中でも食欲に関するところがかなり活発に働くようです。

 落語の仕草でも「食べる」ところは、かなり時間をかけて執拗に研究され伝わっております。子供たちの前でよくやってみせるのが「まんじゅうを食べる」という仕草です。「まんじゅうこわい」という噺でも有名ですし、「長短」なんという噺でも効果的に使われています。道具も何も使わないで食べられるので「一緒にやってみましょう」なんて、ワークショップが始まったりもするんです。

 まずおまんじゅうを手に取ります。おっと、それはどんなまんじゅうですか?色は?大きさは?うまく饅頭が想像できたら初めて手に取りましょう。半分に割ってみます。餡が見えてきました。こしあんですか?粒あんですか?皮の厚さはどのくらいですか?やわらかさは?水分含有量は・・・なんてそこまで考えることもないんでしょうが、とにかくイメージが大切なんです。

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