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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第40回 吉原以外のお遊び場所~品川心中と居残り佐平次~
2008/10/03

岡場所の代表は「四宿」
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 涼しくなってまいりました。

 さて、これまでお話ししてきた廓噺はほぼ9割方「吉原」という場所を前提にしてきました。確かに「廓」と呼べるのは江戸では吉原だけです。しかしながら、そのようなお遊び場所は吉原にしかなかったかと申しますとそんなことはなく、もちろん江戸のいたるところにそのような場所はございました。

 落語の方もご多分に漏れず、そんな場所を扱ったものがございます。今回はそんな吉原以外のお遊び場所をご紹介することにいたしましょう。

 官許の遊郭である吉原以外の場所は一応非合法な存在ですから、「岡場所」なんて言い方をいたします。代表的なのは「四宿 (ししゅく・ししく)」という千住・板橋・新宿・品川。

 正確に言いますと、この四宿は江戸とは呼べない場所で、江戸から四方に伸びる五街道の最初の宿場です。江戸の出入り口とでも申しましょうか。その中でも特に賑やかだったのが品川宿。こちらはは吉原に準じた格式を持っていたそうで、芝周辺から品川近くまでの名刹からもずいぶ んとお忍びで遊びに来た方が多いようです。

 表向きは非合法ですけど四宿はちょっと別格で、準公認的に発展してきたこの品川宿。花魁、なんという言葉の代わりに「飯盛女」なんて言葉を使っておりました。

 一応宿場ですから女郎屋ではなく宿屋・貸座敷ということにしておきまして、そのお給仕をする女というわけですな。それでもまあ時代が下がってまいりますと花魁花魁、と呼んでいたようです。

 吉原ではその見世のナンバーワンを「お職」といいましたが、品川ではそれを「板頭」と呼びました。名札の板が一番頭に掲げられることから出た言葉ですな。

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