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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第39回 妄想も女郎買いのうち?
2008/09/19

行った気になって噺をする
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 気がつくと、本当に今年の夏は廓噺一色となっておりました。勢いに任せてじゃんじゃか進めておりますが、皆様ちゃんと付いてきていただいてるのでしょうか。せっかくここまで書いちゃったんですから、もう少し行きますよ廓噺。ぜひ実際にいろいろな噺をお聞きになりながらおつきあいいただければ幸いです。

 廓噺の最初にも申し上げましたが、私は世の中から廓というものが消えた(ことになった)後にこの世に生まれてまいりましたので、噺に出てくるような女郎買いを存じません。それでもまあ、落語として演じるためにいろいろ調べ物をしたり、実際にその土地を歩いてみたり、人生の先輩方に話を伺ってみたり、出来る悪あがきぐらいはしているのです。それらを寄せ集めた想像のたまものとして、私の演じる廓噺があるのだと思っております。

 つまり、実際に行ってもいないのに、行った気になって噺をしているということになります。

 私の住まいは東京都品川区でございますが、ご存じの通り品川は前回ご紹介した「居残り佐平次」や「品川心中」などの舞台になっている東海道品川宿があるところです。家から近いのをいいことに、しょっちゅう自分の二本の足を使って旧東海道の界隈を歩き、今はすっかり景色が変わってしまったにしても「この辺までが海で」「ここにこういう建物があって」なんというようなことをやっております。そして目を閉じれば、その頃の品川宿の賑わいが浮かんでくるのです。近所の人たちに話を聞けば、今では白髪の色男たちがその昔子供の頃、お女郎さんにからかわれたりした昔話が漏れてきたりして・・・。

 読者のみなさんにもぜひ、落語の舞台を歩いてみることをおすすめします。

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