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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第20回 芝浜
2007/12/07

三遊亭圓朝師匠が三題噺として拵えた
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 さあ、師走ですよ。

 ついこないだお正月だと思ったらもう暮れ。誰もが感じるこの時空のゆがみを来年への活力に変えるために寄席にでも行って、一息ついてみませんか。

 前回予告しましたとおり、今回は「芝浜」という噺を取り上げます。

 この噺はどちらかというと新しい噺です。明治時代に活躍した落語中興の祖、三遊亭圓朝師匠が三題噺として拵えました。三題噺というのはお客さまから題を三つ頂いて、それを折り込んだ即興の噺のことです。

 ちなみにこの噺が生まれたときのお題は「酔漢(酔っぱらい)」「皮財布」「芝浜」の三つ。先に噺の筋を知っている皆さんはこの三題を見て嗚呼納得、でしょうけれど、この三つの言葉からあれだけの噺を紡ぎ出した圓朝師匠の創作力には本当に頭が下がります。そして今日まで様々な噺家が手がけ、名演を生んできました。これからもそうです。噺の生命の息吹を感じるには最適の噺と言えましょう。

 ちなみに、この噺を原作とした歌舞伎「芝浜の皮財布」は「忠臣蔵」と並べて遜色ない、師走を代表する演目です。

 この連載で一番頭を悩ませるのが、噺を紹介するための「あらすじ」。聴いたことのない方にも何十遍も聴いている人にも、言い過ぎず言わな過ぎずのご紹介。分かってくださいこの苦労。

 「酒で身を持ち崩す、本当は腕のいい魚屋が女房の名演技によって幸せをつかむまでの3年間をたった2日間の出来事ですべて描く、省略芸としての落語の真骨頂!近日公開、乞うご期待!」

 ・・・だんだん映画の宣伝文句みたいになってきました。話を元にもどしましょ。

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