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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第18回 まだまだあるよ寄席囃子
2007/11/09

「色物」のBGMとなる「地囃子」
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 10月の終わりから一週間ほど、九州の旅公演に出ておりました。主に島しょを回る、なかなか充実した毎日で、ふだん寄席に来ることのできない皆さんに寄席の雰囲気だけでも味わってもらおうと、一座みんなで工夫するのはこういう公演ならではの楽しみです。

 今回の公演では、下座さんも同行。もちろん重たい太鼓もかさばる笛も持ってゆきました。お子さんが対象の公演では演芸を始める前に「寄席囃子教室」と題して、ふだんは簾内で音だけを聞いていただくコーナーを設けたりもするんですな。

 最近は小学校の音楽の時間でも三味線や太鼓を体験するカリキュラムが組まれているようで、生徒さんたちは生の音に興味津々です。前回お話ししたような寄席の進行を知らせる太鼓や出囃子をご紹介したあとは、「地囃子」と呼ばれる曲を披露いたします。

 寄席には噺家だけでなく「色物」と呼ばれる曲芸・漫才・奇術・紙切り・音曲などの出し物がありますが、曲芸や奇術、紙切りなどでは演芸中のBGMとなる三味線音楽が必要です。これを総称して「地囃子」と呼んでいます。

 ちょっと楽屋話になりますが、演芸の切れ間に団体のお客さまが入場することがありまして、その間は他のお客さまのために一時寄席の流れを止めることがあります。前座さんが高座に控えお客さまの動向を見た上で次の演者に渡す、このときにも地囃子が流れます。「次、団体さんが入るのでジバりましょうか」なんてね・・・。

 曲芸の師匠はこの地囃子の間がとても大切で、常にこの音を聞きながら様々な芸を繰り出していくのだ、と聞いたことがあります。紙切りですと、お客さまからご注文を頂きますね。そのご注文に応じて曲を自在に引き分けるというのも寄席の楽しみの一つです。

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