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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第16回 甲府い
2007/10/26

寄席のお囃子は生演奏
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 早いもので、10月が終わろうとしています。

 読者の皆さんはきっともう実際に寄席や落語会に足を運んでいただけたのではないかと思いますが、寄席という劇場空間でわれわれ演者の声の他にも聞こえてくるものがあることに気づきましたか?簾内からの「寄席囃子」がそれです。

 寄席定席では当たり前のように毎日生でお囃子を演奏しています。こうやって前置きをしなくてはならないほど、わたしたちは日々人工的な音楽を聴いて生活をしています。

 建物に入れば天井のスピーカーからBGMと呼ばれる、言い方は悪いですが「どうでもいい音楽」を浴び、たまには日本人らしく天ぷらでも食べようかと思ってお店に入ると、シンセサイザーの琴が奏でる最新のヒット曲。どんなに耳を澄ましても、「街の音」として生の楽器の音を聞く機会は本当に少なくなりました。

 寄席はね、違いますよ。生の演芸には生の音楽です。

 でもね、最近の落語会の中には寄席囃子の音源を使って出囃子を代用する会も多くなりました。しかし定席だけでなく老舗のホール落語などは生のお囃子を使っているところもたくさんありますし、またそれを誇りにしています。わたくし三之助は笛を吹くので、そういう落語会に笛吹きとして呼んでいただいて公演を陰で支えるという仕事も頂きながら、同時に先輩の高座を勉強できるという幸せな身の上です。

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