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噺家・柳家三之助の「落語の世界へようこそ」
第3回 入門への入門編
2007/03/30

  皆さんこんにちは、柳家三之助です。関東ではサクラの季節真っ最中です。落語でサクラといえばもちろん花見。寄席でも花見の噺が満開、といったところです。

 さて、まずは我々噺家についてお話をしてゆきましょう。落語家の身分制度について理解していただければ、我々の修行や寄席の出番について理解を深めていただけると思います。噺家になるまでのことについて。

どうすれば落語家になれるのか
噺家・柳家三之助
噺家・柳家三之助

 よく頂くご質問に「噺家にはどうやってなるの」というものがあります。試験があるの?とか、初任給はいくらなの?とかいろいろ聞かれるんですけどね。まあ、端的に申し上げます。

 噺家になるたった一つの条件は「師匠に弟子にしてもらう」ということです。

 全ての噺家は師匠がいます。弟子として入門を許されれば、その人はもう噺家のたまご。落語が出来るとか出来ないとか、そういうことは条件には入りません。ただ単に、師匠に自分が噺家になりたいことを告げ、分かってもらうだけです。

 じゃあ、具体的にはどうなのよ?とお尋ねになりたい気持ちは分かります。しかしながらこの弟子にしてもらうという部分は噺家の数だけ方法や作戦やエピソードがありますので、ご紹介がしにくいのですけどね。

 噺家は、募集をしておりません。噺家は、弟子を持たなくてはならないという義務はありません。

 この悪条件を自分なりに考えて乗り越えていくんです。師匠に会ってもらい、自分の思いの丈をぶつける。噺家としての第一関門はもうそこにあります。マニュアルのない、つかみどころのない状況に悩みながら、この人と思う師匠に飛びついていくわけですね。

筆者プロフィール

柳家三之助(やなぎや さんのすけ)
1995年に十代目柳家小三治に入門。「小ざる」の名で前座修行ののち、1999年に二ツ目昇進。柳家三之助と改名する。都内の寄席や全国の落語会で精力的に高座を勤める傍ら、インターネット上の様々なコンテンツで落語の普及に努める。興味のあることは片っ端から手を出し、雑誌などのコラムの執筆のほか、2006年に翼のプロとの対談集「オールフライトニッポン(風濤社刊)」のほか、Yahoo!インターネット検定・落語「通」検定の問題作成、公式テキスト「粋に楽しむ落語(インプレスジャパン刊)」を執筆した。最近はウイスキーをこよなく愛する日々である。
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