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第45回 ワンボックスの時代を先取りしたクルマ ホンダ・ライフ・ステップバン

サイドもワンボックスの登場を予感させるような小さなノーズの大きな車体。小さなホイール、タイヤがそれを強調する。
サイドもワンボックスの登場を予感させるような小さなノーズの大きな車体。小さなホイール、タイヤがそれを強調する。

居住性・実用性を重視した、「軽」へのモデルチェンジ

 ステップ・バンは、正しくはホンダ・ライフ・ステップバンという。つまり、1970年代になって登場したホンダ・ライフの1バージョンとしてのデビューであった。

 ちょうどそのころ、ホンダも「モーレツからビューティフルへ」というキャッチのもと、路線を大きく変換しようとしていた。スポーティ性能を売り物にしていたホンダ1300やホンダNに代えて、シビック、ライフを登場させた頃だ。

 折からの排出ガス規制、石油ショックなどにいち早く対応し、例えば356ccの排気量で36PSを絞り出していたホンダNから、パワーは最大でも30PSに落とし、その分、空冷から水冷にシフトするなどして、騒音や燃費、排出ガスに気を配ったホンダ・ライフへと「軽」のモデルチェンジを果たしていた。

 ステップ・バンは、そのライフのパワーユニット、フロアパンなどを利用し、商用車として使い勝手の良さを謳ったモデル。特徴は、そのディメンジョンによりひと目でわかる。当時の「軽」の制約は、全長3000mm、全幅1300mm、全高2000mm、エンジン排気量360ccという、本当にミニマムに近いものであった。

 そのなかで、ステップ・バンは2995×1295×1620mm。つまり全長、全幅はリミットいっぱいにし、余裕のある全高を思いきり高くしたのであった。それは今日の「軽」、特に居住性、実用性を謳うモデルでは、常識的な対処法。それを30年前に実現してみせたステップ・バンは、実に新鮮に映ったものだ。

短い鼻先に収まるのはホンダ・ライフと共通の水冷直列2気筒エンジン。空冷が主流だったホンダの第二世代エンジンだ。
短い鼻先に収まるのはホンダ・ライフと共通の水冷直列2気筒エンジン。空冷が主流だったホンダの第二世代エンジンだ。

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