Q: これだけ葬式に対する価値観が変動すると、自分がどうすればいいのかが分からなくなります。 A: 「お葬式がわからない」という人が増えています。それは「お葬式そのもの」がわからないのではなく、「社会儀礼としての手順」や「約束事」がわからないだけの話のように思えます。そして、皆さんは心配しますが、社会的手順や約束事は知らなくてもお葬式は立派にできます。わからないところは、それこそ「プロ」の宗教者や葬祭業者がサポートしてくれるはずですから、そんな心配は不要です。 私が60回以上にわたって書いたこの連載を読んでくだされば、もう充分に素人ではありません。 最初の問に戻ります。「家族葬は呼ばれたら行く、呼ばれなかったら行かない」のでしょうか? その答は自ずから明らかです。死者と自分の関係を考えればいいのです。 恋人の葬式に出られず部屋でその時間一人で悼む、というのもありでしょうし、押しかけて無理だったら出棺だけでも見送る、というのもありでしょう。後日に訪問して弔意を表すのも、手紙を書くのも、皆ありです。 私自身は、お葬式で周囲の親しい人に困惑を与える方式はいいとは思いませんけれど。 (碑文谷 創)
筆者プロフィール
碑文谷 創(ひもんや・はじめ) ジャーナリスト。1946年岩手県生まれ。東京神学大学大学院修士課程中退。出版社勤務の後、1990年表現文化社(当時・表現社)設立。雑誌『SOGI』編集長を務めるかたわら、死や葬送関係に関する評論ならびに講演活動をテレビ・新聞・雑誌等で展開。 著書は『新・お葬式の作法~遺族になるということ~』(平凡社新書)『死に方を忘れた日本人』(大東出版社)『葬儀概論』(表現文化社)『「お葬式」の学び方』(講談社)ほか。監修『お葬式』『自分らしい葬儀』『冠婚葬祭暮らしの便利事典』(小学館)ほか。共著『仏教再生への道すじ』(勉誠出版)ほか。
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