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<葬祭編:第34回>「葬祭ディレクター」という資格~社会的に正当な評価を求めて~

葬祭業は「究極のサービス業」

 葬祭業界がこういう資格制度をもとうとした背景には、社会的に葬祭業が正当に評価されていないということがありました。

 過去、葬祭業に対しては、死(死者)を取り扱うので死の穢れに染まっている、と不当な偏見、差別がありました。

 そこで、こうした偏見を脱するには、従事する人たちの質を向上させ、葬祭業をきちんと社会的に位置づける努力をする必要がある、という強い願いが業界にはありました。 この願いが、当時分裂していた葬祭業界を団結させ、労働省(当時)を動かし、技能審査という制度に結実したのです。

 葬祭業社に対する蔑視や悪口は少なくありません。葬祭業というのは悪徳商売である、という類の話はかなり行き渡っています。新規に葬祭業に参入しようとする人が言っている場合すらあります。

 そういう悪口を言うこと自体が、言う人の品性のなさを表しているということに気づかないといけません。

 もちろん葬祭業者の全部がいいわけではありません。しかし、どの商売にも問題業者はいるわけで、その度合いは、他の商売と変わりません。むしろ口数は少なく、宣伝は下手であるが、真面目で実直で心が優しい人が少なくないのです。

 いま若い人が、葬祭業は、死別で心が傷んだ人に対処するのであるから「これこそが究極のサービス業」である、として就業する例が少なくありません。

 こういう熱心に、偏見なく葬祭業に取り組んでいる人を正当に評価するために「葬祭ディレクター」という制度はあるのです。

(碑文谷 創)
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筆者プロフィール
碑文谷 創(ひもんや・はじめ)
ジャーナリスト。1946年岩手県生まれ。東京神学大学大学院修士課程中退。出版社勤務の後、1990年表現文化社(当時・表現社)設立。雑誌『SOGI』編集長を務めるかたわら、死や葬送関係に関する評論ならびに講演活動をテレビ・新聞・雑誌等で展開。
著書は『新・お葬式の作法~遺族になるということ~』(平凡社新書)『死に方を忘れた日本人』(大東出版社)『葬儀概論』(表現文化社)『「お葬式」の学び方』(講談社)ほか。監修『お葬式』『自分らしい葬儀』『冠婚葬祭暮らしの便利事典』(小学館)ほか。共著『仏教再生への道すじ』(勉誠出版)ほか。

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