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<葬祭編:第24回>流行する「家族葬」の実態は?

肝心なのは死者に対する愛情と尊敬

 確かにバブル景気の最後、91年のある調査では平均会葬者数が280名、その7割が死者本人を知らない人(子どもの会社関係者であったり)であった。

 私は高度経済成長期からバブル期までを「社会儀礼偏重の時代」と言っている。7割の会葬者が死者本人を知らない人、というのは会葬者の7割の人が悲しんでいないということである。遺族は悲しみを横において、その7割の「お客」に「失礼がないように」ということに心を砕く。

 これが異常なことは事実である。

 しかし死者本人の親しい人間関係も排除して行われがちな昨今の葬式も異常である。しかも「死者の尊厳」や「弔いの気持ち」まで失って単なる「死体処理」として行うのは淋しすぎる。

 葬式は、お金をかける、かけない、という問題ではなく、肝心なのは死者に対する愛情と尊敬である。だから「死者にも葬式に責任がある」というのは冷厳な事実であるのだが。

(碑文谷 創)
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筆者プロフィール
碑文谷 創(ひもんや・はじめ)
ジャーナリスト。1946年岩手県生まれ。東京神学大学大学院修士課程中退。出版社勤務の後、1990年表現文化社(当時・表現社)設立。雑誌『SOGI』編集長を務めるかたわら、死や葬送関係に関する評論ならびに講演活動をテレビ・新聞・雑誌等で展開。
著書は『新・お葬式の作法~遺族になるということ~』(平凡社新書)『死に方を忘れた日本人』(大東出版社)『葬儀概論』(表現文化社)『「お葬式」の学び方』(講談社)ほか。監修『お葬式』『自分らしい葬儀』『冠婚葬祭暮らしの便利事典』(小学館)ほか。共著『仏教再生への道すじ』(勉誠出版)ほか。

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