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<葬祭編:第11回>喪中ハガキのルール

配偶者の親の場合はどうすべきか

 その場合の「寒中見舞い」の文章は次のようなものです。
 「寒中見舞い申し上げます。年賀状ありがとうございます。昨年10月に母が死亡しましたので新年のご挨拶は失礼いたしました。今年も引き続き宜しくお願い申し上げます」

 喪中になるのはどういう場合かというと、1年の場合は配偶者、親、子どもが死亡した場合、祖父母、兄弟が死亡した場合は半年程度が妥当でしょう。

 配偶者の親の場合が迷うケースです。同居していた場合や配偶者と連名で年賀状を出す習慣のある場合には配偶者に合わせます。

 但し、同居していない場合、単独で年賀状を出す習慣のある場合には喪中とする必要はありません。

 喪中にあるからといって、年賀状をやめて喪中葉書にしなければならないということはありません。

 喪中にあるが、新年の挨拶はしたいという考え方があってもいいのです。それぞれの考え方によりますから「喪中なはずなのに年賀状をよこした。常識を知らないやつ」と批判する必要はありません。

 また、喪中にある人が差し控えるのであって、相手が喪中かどうかわからないで年賀状を出すのは失礼にあたりません。

 家族が死ぬということは肉体的にも精神的にも大変なことです。喪中葉書はそうした遺族を配慮して、そうした大変な時期には世の中のお付き合いを省略してもかまいませんよ、という社会的な配慮です。

 ですから「喪中葉書を出すことが義務」みたいになると本末転倒です。喪中葉書も出さず、落ち着いた頃に葉書や手紙を出すのでかまいません。特に四十九日も済んでいないうちに喪中葉書の心配までする必要はありません。

 また、知らずに年賀状を出し、寒中見舞いが来て家族を亡くされたことを知るケースがあります。最近は家族葬が多くなり、死亡した事実を知らないケースも増えています。

 私の場合、友人に対して郵便書留で心ばかりの香典を包み
 「お母様がお亡くなりになり、お淋しい日々をお過ごしのことと思います。心ばかりですがお花をお供えください。なお、お返しなどお気遣いのないようお願いいたします」 と書いて送ります。

 葬儀に間に合わなくとも、気は心です。遺族を思いやる気持ちは大切にしたいものです。

(碑文谷 創)
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筆者プロフィール
碑文谷 創(ひもんや・はじめ)
ジャーナリスト。1946年岩手県生まれ。東京神学大学大学院修士課程中退。出版社勤務の後,1990年表現文化社(当時・表現社)設立。雑誌『SOGI』編集長を務めるかたわら,死や葬送関係に関する評論ならびに講演活動をテレビ・新聞・雑誌等で展開。
著書は『新・お葬式の作法~遺族になるということ~』(平凡社新書)『死に方を忘れた日本人』(大東出版社)『葬儀概論』(表現文化社)『「お葬式」の学び方』(講談社)ほか。監修『お葬式』『自分らしい葬儀』『冠婚葬祭暮らしの便利事典』(小学館)ほか。共著『仏教再生への道すじ』(勉誠出版)ほか。

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