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Dr.鷲崎の健康Q&A胃がんの手術後は貧血に注意
2009/07/01

 このコラムでは、読者の健康に対する疑問やニュースでも話題になった内容について筆者がやさしくお答えします。いまさら人に聞けない簡単な疑問や、意外と知らない豆知識など。今回のテーマは「胃がんと貧血」についてです。

 相談者のIさんは5年前に人間ドックで発見された早期胃がんの手術をしました。胃の下の方を三分の二程切除しましたが、食事はほぼ普通に食べられるということです。

Q: 術後の定期検査で再発の兆候は無いのですが、毎年少しづつ貧血傾向になり、今月からはビタミンB12を週1回注射しに通っています。主治医は胃を取ったための貧血と説明してくれましたが、注射だけで治るでしょうか。輸血になることはないでしょうか。

A: 胃切除後の悪性貧血、すなわちビタミンB12欠乏症に由来する貧血でしょう。輸血の必要はなく、注射でビタミンB12を補充することで治ります。

Q: 胃を一部手術することでなぜ貧血になるのでしょうか

A: 赤血球は骨髄で生産されています。原料として有名なのは鉄分ですが、そのほかに葉酸とビタミンB12が必要です。レバー、魚介、鶏卵、肉類、牛乳などから経口的に摂取されたビタミンB12は胃から分泌される内因子という糖蛋白と結合して小腸から吸収されます。血液に入ってからはまた別の糖蛋白と結合して主に肝臓に運ばれ貯蔵されます。胃切除後は内因子が不足しますので手術後何年か経つと貧血になる人がいるわけです。

Q: 胃の内因子不足が原因ですから、ビタミンB12の補給にあたって内服薬では効率が悪いということで注射で入れるというわけですね。

A: ご推察の通りで内服では十分な吸収が期待できません。注射なら筋注すれば血液中に直接入れることになるわけですから内因子に関係なく補給できるというわけです。


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