Q: 眼圧についてもう少し詳しく教えてください。 A: 眼は外気より少し高めの圧に保たれています。外気との差を眼圧と言い、正常は10~21mmHgです。眼球に入ってくるリンパ液と排出するリンパ液のバランスがよければ眼圧は丁度よく保たれていますが、過剰生産されたり排出が悪くなったりすると眼圧が上がります。このリンパ液を房水といい、角膜や水晶体など血管のない組織に栄養や酸素を補給する役もしています。 眼圧が高いと緑内障になると思われがちですが、眼圧が正常でも視野狭窄などの所見があることもあり、診断は眼圧だけでは確定できません。また自覚症状は教科書的には眼痛や頭痛となっていますが実際には非常に少なく、視野狭窄も周辺から始まるため気付いた時にはかなり進行していることがあるので注意が必要です。 Q: 早期発見は難しいということですか。 A: 健診やドックで偶然発見される場合は比較的軽度の状態のことが多いようです。眼圧の値のほか、眼底写真で視神経乳頭陥凹と診断された場合は眼科に行く必要があります。 また最近はパソコン画面や新聞1ページくらいの大きさの紙面に丸や四角などの図形を規則的に配置したものを見て簡単に自分で検査できるようにした簡易視野検査表もあり、企業の健康管理センターなどでは壁に貼って自己診断できるようにしているところもあります。スクリーニングとしては一応使えるかもしれませんが完全なものとはいえないようです。 Q: どのような治療を行うのでしょうか A: 眼圧を正常範囲に保つよう点眼薬を使います。降圧剤や利尿剤を使うこともあります。これらでコントロールできないときは手術して房水の流れがうまくいくようにできます。緑内障は糖尿病などの全身病に合併しておきることもあり、原因になる全身病の検査・治療も大切です。 (鷲崎 誠=東京地下鉄株式会社保健医療センター所長)
筆者プロフィール
鷲崎誠(わしざき・まこと) 医学博士。昭和大学医学部卒業後、虎ノ門病院病棟医・専攻医、順天堂大学呼吸器内科講師、伊勢丹健康管理センター所長を経て、東京地下鉄株式会社保健医療センター所長。虎ノ門病院健康管理センター非常勤嘱託医、21健医総研主任研究員を併任。日本産業衛生学会代議員、日本サルコイドーシス学会理事・幹事、日本呼吸器学会専門医、日本内科学会認定医、日本人間ドック学会認定指定医。著書に「健康診断・人間ドック『気になる』疑問」、「日頃気になる 体のあのこと この症状」などがある。
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