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肉離れには「rice」が一番!

Q: 肉離れとは結局どのようなことが起きたのか教えてください。

A: 筋肉はたくさんの筋肉の繊維が束になってできています。そのまわりを筋膜が包んでいます。最も軽傷の場合は筋繊維も筋膜にもほとんど損傷がなく限界を少し越して伸ばしすぎた程度のものです。重症の場合は筋繊維、筋膜の部分断裂、毛細血管損傷と細いリンパ管損傷による出血と浮腫があります。ある筋肉のすべての筋繊維が切れた場合は肉離れとは云わず断裂といいます(アキレス腱など)。

Q: もと通りになるにはけっこう時間がかかると聞きました。予防にはどんな注意をすればいいのでしょうか。

A: 最初のriceの処置をきちんとやれば改善も早いと思いますがそれでも4~6週かかります。とにかくスポーツ前には十分な準備運動が必要で、効率のよいストレッチを習っておくといいと思います。ただプロのスポーツ選手でも肉離れを起こすことは必ずしも稀ではなく、先日のWBCでも車いすで帰国した選手がいました。

 急激に走り始める、急に止まる、急に進路変更するなどの際に、脳で意思決定した身体の動きをコントロールする情報が末端の筋肉に正しく伝わらないことが起きることがあります。

 関節を曲げる際に縮む筋肉と伸びる筋肉に正しく情報が伝わってはじめて関節を曲げることができるのですが、間違って伸びる筋肉にも縮む指示がいくと無理がかかって肉離れが起きる可能性がでてきます。寒い季節、夜間や早朝などには特に念入りにストレッチをしてください。


(鷲崎 誠=東京地下鉄株式会社保健医療センター所長)
筆者プロフィール

鷲崎誠(わしざき・まこと)
医学博士。昭和大学医学部卒業後、虎ノ門病院病棟医・専攻医、順天堂大学呼吸器内科講師、伊勢丹健康管理センター所長を経て、東京地下鉄株式会社保健医療センター所長。虎ノ門病院健康管理センター非常勤嘱託医、21健医総研主任研究員を併任。日本産業衛生学会代議員、日本サルコイドーシス学会理事・幹事、日本呼吸器学会専門医、日本内科学会認定医、日本人間ドック学会認定指定医。著書に「健康診断・人間ドック『気になる』疑問」、「日頃気になる 体のあのこと この症状」などがある。
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