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健康診断を読み解く
第12回 視力

視力低下の原因は水晶体にある

 ヒトが景色や人物などを見るということは,その物体などの像をカメラで言えばフィルムにあたる網膜にピントが合った状態で結像させ,その情報を視神経を通して脳に送り,そこで「見えた」と認識するわけです。

 視力低下の原因の大部分はレンズすなわち水晶体にあります。近視,遠視,老視のいずれも眼前に補助レンズをおくことで,網膜にピントを合わせることができます。しかし水晶体が濁ってしまう白内障ではいくらレンズでピントを調節しようとしても無理で,最終的にはレンズ交換が必要になります。

 ところで子供の頃,視力検査のほかに色盲検査をしたことがあるかと思います。色に対する感覚の弱い人は確かにいますが,日常生活には支障はなく,自動車運転免許の交付も受けられますので,労働安全衛生法による色覚検査は平成13年10月1日から廃止されました。もちろん禁止されたわけではありませんので,職業上特別の必要性がある場合は,会社の健康診断として検査しても問題ありません。

(鷲崎 誠=東京地下鉄株式会社保健医療センター所長)


筆者プロフィール

鷲崎誠(わしざき・まこと)
医学博士。昭和大学医学部卒業後,虎ノ門病院病棟医・専攻医,順天堂大学呼吸器内科講師,伊勢丹健康管理センター所長を経て,東京地下鉄株式会社保健医療センター所長。虎ノ門病院健康管理センター非常勤嘱託医,21健医総研主任研究員を併任。日本産業衛生学会代議員,日本サルコイドーシス学会理事・幹事,日本呼吸器学会専門医,日本内科学会認定医,日本人間ドック学会認定指定医。著書に「健康診断・人間ドック『気になる』疑問」,「日頃気になる 体のあのこと この症状」などがある。

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