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天野宏の実用・漢方早わかり
しゃっくりと漢方

2009/04/02

 「ヒック」、「ヒック」としゃっくりがとまらないと最悪である。特に人前だとなおさらである。昔からの「冷水をたくさん飲む」、「驚かす」「息をいっぱい吸いこんで、少し息をとめる」などの民間療法で、なんとかしのぐことも少なくない。

 しゃっくりは横隔膜の間体性痙攣によって、吸気運動が速くなり、同時に声門が閉じるために起こると考えられている。一般的には急いで食べ物を摂取したとき、胃内の膨満などの単純なものやとくに原因が不明なものが多いが、なかには脳腫瘍、アルコール中毒など中枢神経疾患、胸腹部の炎症、腫瘍などの器質的な疾患がもとでおこることもある。頻繁なときは医療機関に受診したい。 西洋医学では原因疾患があればそれに応じた治療を行っていく。

 漢方では、しゃっくりを「吃逆」(きつぎゃく)、「噦」(えつ)ともいい、気のめぐりが悪く、血がうっ滞しておこると考える。「呉茱萸湯(ごしゅゆとう)」、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」、「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」、「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」、「四逆散(しぎゃくさん)」などを用いる

 呉茱萸湯は発作的に胃部に停留する水毒が上逆しておこる症状を治す効果がある。みぞおちが膨満して手足が冷える人のしゃっくり、頭痛、吐き気などに用いる。薬方は呉茱萸(ごしゅゆ)、人参(にんじん)、大棗(たいそう)、生姜(しょうきょう)から構成され、呉茱萸、生姜は血行を盛んにし、大棗、人参とともに水毒による上逆を治す効果がある。

 芍薬甘草湯は急迫性の筋肉の痙攣に頓服としてこむらがえりによく用いるが、しゃっくりにも有効といわれている。芍薬(しゃくやく)と甘草(かんぞう)の二つの生薬から構成され筋肉の痙攣を治す効果がある。

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