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天野宏の実用・漢方早わかり
“のぼせ”と漢方

2009/03/05

 室温が高い部屋に長くいると、かぜを引いて熱がでたときのように顔が赤くなってのぼせを感じることがある。のぼせは健康な人でも一時的に自律神経のバランスがくずれておこることがある。たびたび現れるときは、高血圧、動脈硬化、甲状腺機能亢進症などの病気が背景にあることもあり注意がいる。

 漢方では、のぼせは気が上衝しておこると考えて、気を降ろし全身にめぐらす薬方をその人の体の状態に応じて選んでいく。主なものに「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」、「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、「女神散(にょしんさん)」、「桃核承気湯(とうかくじょうきとう)」、「加味逍遥散(かみしょうようさん)」、「桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅこつぼれいとう)」、「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)」などがある。

 黄連解毒湯は炎症と充血のために顔色が赤く気が上衝し、不安焦燥、心悸亢進の傾向があるときに用いる。がっしりした体格でのぼせなどが見られ、いらいらする人に向いている。薬方の中の黄連(おうれん)、黄芩(おうごん)、が炎症、充血を抑え、心下の痞え、不安を取り除き、山梔子(さんしし)、黄伯(おうばく)には消炎、利尿作用があるといわれている。

 桂枝茯苓丸は比較的、体力があり、顔がのぼせて手足が冷える傾向のある人に適している。血がうっ滞した状態である瘀血(おけつ)によく用いられる薬方である。瘀血の一般症状は口が乾燥して常に水を口に含んでいたい、発熱がないのに全身、局所的に熱感を覚える、皮膚が浅黒いなどである。薬方のなかの牡丹皮(ぼたんぴ)、桃仁(とうにん)が血液の停滞を散らし血塊を除くといわれている。

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