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天野宏の実用・漢方早わかり
中途覚醒と漢方

2008/10/09

 眠りが浅くて、夜中に何度も眼が覚めたり、朝早く目覚めてその後は寝付けず熟睡できないことがある。中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害とも呼ばれる。過度の心労、神経症、うつ、高齢などによる不眠症にこのタイプが多い。西洋医学では神経症的な傾向が強いときには、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬が用いられる。

 漢方で不眠は「陰」と「陽」の気の交代がうまく働くなって起こると捉える。中途覚醒は夜に支配していた陰の気が尽き、日中を支配していた陽の気が早く出てきて起こると考え、「陰」と「陽」の気のバランスを調整する薬を使う。

 よく使うのが「柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」、「四逆散(しぎゃくさん)」、「加味逍遥散(かみしょうようさん)」、「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」、「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」、「桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)」、「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」、「加味帰脾湯(かみきひとう)」などである。

 柴胡加竜骨牡蠣湯は胸から脇にかけて違和感があり、腹部の臍の上に動悸の亢進がみられる人を対象にする。症状としては精神不安があって、動悸、息切れ、不眠などが認められることが多い。薬方に含まれる柴胡(さいこ)、黄芩(おうごん)が胸から脇に働き、この部分のうつを開き、竜骨(りゅうこつ)、牡蠣(ぼれい)には鎮静作用があり腹部の動悸を除くと言われている。

 四逆散は比較的、体力が中等度の人で胸腹部に重苦しさがあり、ときに不安、不眠などの精神神経症状が認められるときに用いる。

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