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天野宏の実用・漢方早わかり
冬場に多い手荒れに効く漢方

2007/04/19

 50歳を過ぎると老いをひしひしと感じる。朝、新聞を手に取ったとき、文字がかすんではっきり読めなくなれば、なおさらである。もしや「白内障」ではないかと頭をよぎる。

 白内障は、先天性、外傷、アトピー性皮膚炎などによっても起こるが、最も多いのは加齢により水晶体の蛋白質が変性して発症する「老人性白内障」である。水晶体の混濁は年とともに高まり、高齢になると程度の差はあるが多くの人に白内障による視力低下がみられるといわれる。

 西洋医学では、蛋白質の変性を抑える作用がある点眼薬などを用いて進行を抑える。進行してしまったものは濁った部分を取り除き、眼内レンズを入れる手術が一般的に行われている。

 漢方では、老人性白内障を加齢により腎脾の機能が衰えて起こると考え、それらの機能を高める薬方を選んでいく。よく使うのが「六味丸(ろくみがん)」を基本とした「八味地黄丸(はちみじおうがん)」「牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)」で、そのほか「人参湯(にんじんとう)」「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」「大柴胡湯(だいさいことう)」などを用いる。

 六味丸は、体力が低下した腎虚の人に適している。疲労感、下半身の痺れ感、尿量減少あるいは多尿で耳鳴り、めまい、腰痛などのいくつかの症状がみられる初老以後の眼精疲労、視力減退に用いる。

 八味地黄丸は、六味丸に「桂皮(けいひ)」「附子(ぶし)」を加えた薬方で、疲れやすく四肢に冷えがあり、尿量が減少、又は多尿でときに口が渇く高齢者のかすみ目などに用いる。腎の働きが弱った人を目標にしており、高齢者に応用する機会が多い薬方である。含まれている生薬の「地黄(じおう)」「山茱萸(さんしゅゆ)」「山薬(さんやく)」などには強壮、強精、滋養などの作用がある。ただ、食欲不振、下痢、悪心、嘔吐などが見られる人に使うのは望ましくない。

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