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第8回 近隣で主治医を見つけよう

まずは近隣の医師の評判を調査

 健診やドックを行う医療機関は,受診者が誤解しない完璧な結果報告書を作る必要があります。ポリープを癌と読み替える人がいまだにいることを想定して,「ポリープは癌ではない」という意味の注釈を付けるぐらいの親切・気配りがほしいと思います。さらに健診やドックの結果は文書にして郵便で送り付けるだけではなく,担当の医師から解説してもらえるチャンスを用意されるべきでしょう。

 現役サラリーマンで企業に所属している間は産業医が解説役になってくれますのでまだ安心ですが,引退後は信頼できるホームドクターが身近にいるとは限りません。

 彼女は知り合いの医者(私)がいたからよかったのですが,一般にはなかなか健診・ドックの結果を読み解いてくれる医者はいないものなのです。誰もがいずれは引退する時期が来るのですから,近隣の評判を調査して,引退後の主治医になってもらえそうな医師を確保しておきたいものです。

 さらに義務教育のころから,書類を読み理解する能力をつける訓練を積んでおいてほしいと思います。

 すっかり安心した彼女は「試写会の切符送るからね」と言って,いつの間にかドアミラーに付けられた黄色の駐車違反のタグを気にもせず,ポルシェのエンジン音を轟かせて帰っていきました。

(鷲崎 誠=東京地下鉄株式会社保健医療センター所長)


筆者プロフィール

鷲崎誠(わしざき・まこと)
医学博士。昭和大学医学部卒業後,虎ノ門病院病棟医・専攻医,順天堂大学呼吸器内科講師,伊勢丹健康管理センター所長を経て,東京地下鉄株式会社保健医療センター所長。虎ノ門病院健康管理センター非常勤嘱託医,21健医総研主任研究員を併任。日本産業衛生学会代議員,日本サルコイドーシス学会理事・幹事,日本呼吸器学会専門医,日本内科学会認定医,日本人間ドック学会認定指定医。著書に「健康診断・人間ドック『気になる』疑問」,「日頃気になる 体のあのこと この症状」などがある。
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