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第11回 “紅茶でうがい”で新型インフルエンザを予防

ワクチンと同じ働きをするカテキンは紅茶が強力

 ところで,お茶に含まれているしぶみの成分であるカテキンは,緑茶を発酵させて紅茶にすると作用が強化されることを知っていますか。紅茶を通常の飲用の5倍ほどに薄め,体温程度にあたためてうがいをすると,カテキンがウイルスの赤血球凝集素に結合して,のどの細胞の鍵穴と結合しなくしてしまいます。要するにワクチンと同じ働きです。

 ワクチンはウイルスの型と一致しないと効きませんが,カテキンは型に関係なく効果が期待できますので,トリ型でもブタ型でも,勿論ヒト型でも効くそうです。

 これは今から15年くらい前に島村らの研究によるもので,実際のヒトを使った実験でも紅茶でうがいをした集団は,血液中の抗体価の検査で明らかに感染が少なかったという結果になっていました。ちなみに紅茶を飲むのではだめで,ミルクティーも効き目がないそうです。

 今冬ひょっとして流行するかもしれないトリインフルエンザ,ワクチンの開発が間に合わない可能性もあり,紅茶うがいで対処できるかもしれないことを期待して,知識として頭のすみに入れておきましょう。

(鷲崎 誠=東京地下鉄株式会社保健医療センター所長)


筆者プロフィール

鷲崎誠(わしざき・まこと)
医学博士。昭和大学医学部卒業後,虎ノ門病院病棟医・専攻医,順天堂大学呼吸器内科講師,伊勢丹健康管理センター所長を経て,東京地下鉄株式会社保健医療センター所長。虎ノ門病院健康管理センター非常勤嘱託医,21健医総研主任研究員を併任。日本産業衛生学会代議員,日本サルコイドーシス学会理事・幹事,日本呼吸器学会専門医,日本内科学会認定医,日本人間ドック学会認定指定医。著書に「健康診断・人間ドック『気になる』疑問」,「日頃気になる 体のあのこと この症状」などがある。
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