

![]() ![]() 2007/10/15
このコラムでは、元シェフで無事に糖尿病歴30年を乗り切っている筆者が、自身の経験と勉強をもとに、糖尿病予備軍やビギナーの方に役立つメッセージをお送りします。糖尿病の人は、床に伏すような病人ではありません。元気に暮らしていける社会人です。このニュアンスの違いをよく理解し、糖尿病の知識を深めてその不安を解消していきましょう。 数年前までは総コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールを減らすことに焦点が当てられていましたが、最近はHDL(善玉)コレステロールが改めて注目されています。総コレステロールやLDLコレステロールが正常範囲でも、HDLが40mg/dl未満に減っていると、心筋梗塞などの動脈硬化症の疾病リスクが高くなることが分かってきたからです。 日本のメタボリックシンドロームの診断基準でも、中性脂肪150mg/dl以上、かつ/または、HDLコレステロール40mg/dl未満がメタボの条件の一つです。総コレステロールやLDLは二の次になりました。 ならば、HDLをもっと上げたいものです。 善玉コレステロールをたくさん含む食品は?
そんな食品を食べてHDLが上がるといいですね。でも、本当のところはコレステロールそのものには"善玉"も"悪玉"もないのです。だから、「善玉コレステロールを上げる食品は何?」「善玉コレステロールを下げない食品は?」と問うべきですね。"善玉"とか"悪玉"というのは、体が必要とするコレステロールを血液中に運搬するトラック(正しくはアポリポたんぱく質)に付けられた表示なのです。 コレステロールを運搬するトラックにはいくつもの種類がありますが、そのトラックの種類で心筋梗塞の発症リスクに差があることが1970年代に分かってきました。 HDL(重いリポたんぱく質という意味)とよばれるトラックのコレステロールが少ないほど心筋梗塞が増え、LDL(軽いリポたんぱく質)とよばれるトラックが多いほど心筋梗塞が増えるのです。そこで多い方がいいHDLに乗っているコレステロールを善玉コレステロールと呼び、多くない方がいいLDLに乗っているコレステロールを悪玉コレステロールとよぶようになったのです。 文・河合 勝幸(かわい かつゆき)
38歳の時、人間ドックにて「2型糖尿病」と診断される。河合さんが主宰する「On-line糖尿病ウォッチャー」(糖尿病についての情報サイト)のHPはこちら。アメリカ糖尿病協会プロフェッショナル・セクション会員、(社)日本糖尿病協会インターネット委員会委員。1940年、川崎生まれ。1965年以来、フランスやスペインでの生活が長い。2型糖尿病と診断された当時、体重は110kgあったが、現在は身長175cm、72kg。元シェフでありフランス料理の名門・東京會舘OB。往年のパリでレーモン・オリヴェ(グラン・ヴェフール)やトポリンスキー(ラペルーズ)に師事して美食学を研鑚。著書に「糖尿病のある人の海外旅行術」(講談社)、「河合勝幸のおいしくてきれいになる地中海スローフードレシピ」(日経BP社)、などがある。現在は九十九里浜に在住。週末は薪を割って石窯でパンを焼き、自家菜園でガーデニングに励むパワフルな“Type2”。
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