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自分で健康を守る100の知恵
がん治療最前線(3) X線の四次元ピンポイント照射

2007/12/03

 手術でがんを切除すると、術後の痛みや機能低下に悩ませられる。がんを切らずに治したいというのは、誰しもの願いだろう。UASオンコロジーセンター・植松稔センター長は、1994年から防衛医科大学校病院で強いX線を絞って多方向から当てる放射線治療を行い、「切らずにがんを治したい」という患者の願いを実現してきた。これまでに肺がんを中心としたさまざまながんの治療に手術と同等かより優れた実績をあげ、現在、その治療法は我が国だけでなく、欧米にも普及している。

 2006年10月から植松氏は、鹿児島市のUASオンコロジーセンターに移り、痛みのない放射線治療を実践している。鹿児島市在住の患者は四割程度で、半数以上は全国から植松氏を頼って訪れる。

 「放射線治療は患者さんにとって、手術よりずっと楽な治療法です。がんが、楽な治療法で治るということが分かれば、患者さんやご家族の気持ちも少しは楽になるでしょう」と語る。

四次元ピンポイント照射は呼吸の動きに合わせる

 通常の放射線治療は「二次元照射」(図1)といって、主に体の前後あるいは左右から放射線を当てる方法で行われている。この方法は、がんの周りの正常組織にも放射線が当たるので、「広く弱く」という照射しかできない。そのため、がんを消滅させるのに必要かつ十分な量の放射線を当てられず、治せないがんも多かった。

 これに対し、放射線のビームを絞って、三次元空間のあらゆる方向から「狭く強く」当てるのが三次元ピンポイント照射だ(図2)。これにより周囲の正常組織に当たる放射線量を抑え、がんに対して大量の放射線を当てて治療することが可能になった。三次元ピンポイント照射は定位放射線照射とも呼ばれ、最初に実用化されたのはガンマナイフという脳腫瘍専用の放射線治療装置だ。

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