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ニッポン食紀行
<静岡編> 富士宮焼きそば “B級グルメ”ブームの火付け役
2009/07/20

麺のコシの秘密とは

 全国に数多い浅間神社の総本山、「富士山本宮浅間大社」(浅間大社)がある静岡県富士宮市。富士山信仰の中心地として知られている町である。

 神体山の富士山は、その山頂から8合目までは浅間大社の境内(一部を除く)となり、「富士山頂上浅間大社奥宮」が頂上に置かれている。そんな信仰の町で生まれた、実に庶民的な料理が人気を呼んでいる。今ではB級グルメの顔となった「富士宮焼きそば」である。

 2006年から始まった“ご当地 B級グルメグルメNo.1”を決める大会「B-1グランプリ」(今年は秋田県横手市で9月19日、20日に開催予定)にて、2年連続優勝。その名を全国的に知らしめた。

 富士宮焼きそばが多くの方に支持されている理由。それは、なんといっても“独特の麺”にある。通常、焼きそばに使われる中華麺は、小麦粉と水を練って作った麺を1度蒸してから、さらにゆで上げ、油を麺にまぶして表面をコーディングしたもの。しかし、富士宮焼きそばの麺は、ゆでる行程がない。蒸した麺を冷やして、油を麺に絡ましているだけだ。麺をゆでないため、麺に含まれる水分量が少ない。この製法の違いが、麺に独特のコシをもたらしている。

 初めて富士宮焼きそばを食べる方は、まるで「ゴムのよう…」と感じるほど麺のコシ。他に類がない食感は、食べれば食べると虜になってしまう。

 なぜ蒸し麺が食べられるようになったのか。諸説あるが、有力なのは冷蔵庫のなかった時代、できるだけ日持ちする麺を作ろうとして考案された……というもの。堅い蒸し麺にあうよう、調理方法も改良が重ねられ、現在の富士宮焼きそばが完成した。

 奇遇だが、ご当地グルメ、西の横綱である「さぬきうどん」も、麺の腰とツルッとした食感で人気を呼んだ。Bグルメの雄も、蒸し麺という独自の進化が、分かり安い特徴を生み、広く受け入れられた。不思議な共通点を感じてしまう。


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