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聖なる河から生まれた 芸事、豊穣の女神

弁天信仰と七福神巡り

 弁天様を本尊として祀るお堂を「弁天堂」、あるいは「弁天社」と呼ぶ。これらのお堂には、聖なる河の神様という名残が見られるという。その名残というのは、弁天様が祀られている場所にある。

 日本三大弁財天として知られる「江島弁天」(神奈川県鎌倉市・江島神社)、「竹生島弁財天」(滋賀県長浜市・宝厳寺)、「厳島弁天」(広島県廿日市・厳島神社)は、いずれも海や湖に面した場所に建てられている。国内では水神信仰と強く結びついたことが、水辺周辺に弁天様を祀るお堂が作られた理由だろう。ちなみに個人で弁財天像を祀る場合は、床の間か仏壇に安置するといいそうだ。

木製の専用ガラスケースが付属する。

 弁財天像は大きく分けて2つの姿に分けられる。七福神の吉祥図などでお馴染みの琵琶を手にしている二臂像。もう1つは八本の手に武器(弓、矢、矛、鉄輪など)を持っている八臂像である。臂(ひ)というのは仏像の手を数えるとき使われる単位。顔の数には面が使われる。著名な興福寺の阿修羅像(国宝)のように3つの顔と6本の手がある像なら、三面六臂となる。国の重要文化財に指定されている弁財天像は、二臂像では神奈川県の鶴岡八幡宮と江島神社の「裸形弁天座像」。八臂像には奈良県の東大寺法華堂「弁財天立像」などがある。

 昨今は、中高年のお寺参りのブームも手伝って、国内各地で七福神巡りが盛んに行われているという。読者の中にも七福神巡りで、弁天様が祀られている神社に足を運んだという方も多いだろう。

 今に伝わる七福神の起源は室町時代末。のちに天下統一を成し遂げて江戸幕府を開いた徳川家康が、治世指南を受けていた天海僧正から、七福神信仰を奨励されたことに端を発する。仏典にある教えの1つ「七難即滅、七福即生」(七つの難が滅び、七つの福が生じる)という言葉に基づき、七人の神様を信仰する風習が作られていった。

 当初はどの神様を七福神に入れるのかで、紆余曲折があった。弁天様も実は途中参加で、当初の紅一点は、神話「岩戸隠れ」に登場する天細女命(アメノウズメ)だったという。江戸時代中期以降になると現在の形にほぼ固まり、庶民の間で広く信仰されるようになる。ヒンドゥー教発祥の大黒天、毘沙門天、弁財天。中国の仏教からは布袋。道教の福禄寿と寿老人。そして日本の土着信仰から生まれた恵比寿という、なんとも国際色豊かな神仏習合の神様である。

中国屈指の仏像彫刻師が匠の技で製作した。

 七福神巡りができるのは東京都内だけを見ても、谷中七福神、浅草七福神、日本橋七福神など20カ所以上ある。全国では80カ所以上とも、100カ所以上あるともいわれるほど。参拝シーズンはお正月(1月1日~1月7日頃まで)。この参拝期間中はご神体の拝観や御朱印の記帳をしてくれるところもある。比較的空いている今の時期に近所の七福神巡りをしてみて、気に入った七福神巡りの参拝コースを考えてみるのも面白そうだ。身近で親しみのある神様、七福神。背景となる仏教の歴史、七福神に名を連ねている神様の由来を学び、そのご利益にあやかりたい。

 いいもの王国の『吉祥 弁財天裸像』は中国の仏像彫刻師である張偉成仏師が巧みな熟練技を駆使して製作したもの。素材には、柔らかく繊細な表現にもっとも適した天然木である高級黄楊材を用いるなど、こだわりを極めた吉祥作品に仕上げた。やさしくふくよかな顔立ち、美しい裸体の曲線、そしていまにも流れてきそうな琵琶の調べ。眺めているだけで心落ち着き、末永い財運家運繁栄の願いに応えてくれることだろう。

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