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夫婦二人のこれからの家を考える
リタイア後の住まいを考える<その2> 新天地で新しい暮らし
2007/12/14

 真っ直ぐな道の突き当たりに、切り立った山の頂が幾重にも重なる。那須連山の一つ、朝日岳。11月半ばだというのに、頂上近くは白くうっすらと雪化粧を見せる。道の両脇では赤や黄など紅葉した葉を付けた木々が鮮やかな彩りを添える。

 Kさん(63歳)は毎朝、この道を正面の山に向かって歩き始める。歩いて1時間ほどの散歩コースの中で、山を見すえるこの景色をとりわけ気に入ってもいる。「四季折々の変化を感じられるのがいいですね」。Kさんは語る。「朝早くであれば、リスやウサギに出会うこともありますよ」。

那須連山を眺めながら、毎朝1時間の散歩
Kさんご夫妻がいま月3週を過ごす栃木県那須町の住まい。電鉄会社が開発・分譲した別荘地の一角にある (画像をクリックして拡大できます 

 Kさんご夫妻がいま生活の拠点を置くのは、栃木県那須町にある別荘地の一角。近くには個人の別荘のほか、企業の保養施設もある。電鉄会社が1960年代に開発・分譲を始めた280ヘクタール規模の別荘地で、管理も行き届いている様子だ。

 いまから6年前、Kさんご夫妻は当時築7年だった2階建ての建物を購入して、東京都足立区内のご自宅からこの別荘地に拠点を移した。敷地面積は約300坪。企業の保養施設として建築されたもので、鉄板焼きの店を思わせるテーブルを備えたダイニング、数人で同時に利用できる広さを持つ温泉の浴室などに、その名残が見られる。

 なぜ、東京脱出なのか――。「都内の暮らしでは、無意識ながらもストレスを感じていたのでしょう。隣の公園から聞こえる人の声や花火の音、それに幹線道路が近かったので、車の通る音やほこりも気になっていました。それで、自然の中で暮らすスローライフを考えるようになっていました」(Kさん)。

1階のリビング・ダイニング。暖炉だけでは暖かさを十分に確保できないので、薪(まき)ストーブを追加で設置した (画像をクリックして拡大できます

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