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本当にやりたい仕事って何
生まれ育った町に愛をこめて「桐生再生」<その2>~織物産業を支えた近代化遺産が観光拠点に~
2009/07/27

 信金の金融マンとして多くの地域プロジェクトに関わった豊富な経験と幅広い人脈。それを活かし、町の観光資源の掘り起こしに挑む。昨年発足したNPO法人「桐生再生」の理事長・清水宏康さん(62歳)のセカンドステージはフル回転だ。

 前回は、NPO法人設立の経緯と、レンガ造りの旧織物工場をベーカリーカフェに再生活用する取り組みを紹介した。今回は、清水さんに実際にガイドをしてもらいながら、桐生の町の魅力を探訪してみることにした。

古い街並みに16世紀の都市計画を幻視する

 桐生のメインストリート本町通りは電柱が地中化され、整然とした印象の商店街が続く。そして、突き当たりの桐生天満宮に近い本町一・二丁目あたりは、京都の町屋を思わせる古い街並みが残っている。路地の風情も、いい感じだ。

桐生再生の話は尽きることがない清水宏康さん

 「家康は関東支配のとき、関八州で4人の代官に金・銀・銅・絹を探せと命じました。桐生に絹があることは前から知っていたのです。だから、桐生の町を発展させ、後に足尾銅山を発見して、その二つを資金源として天下を取るわけです」と、清水さんが歴史から説き起こしてくれる。

 現在の天満宮を宿頭にして、南へ一直線の道路を敷き、その両側に人々を住まわせた。間口を狭く、奥行きを深くした家の造作は京の町屋のようだが、間口7間(約10.8m)、奥行き40間(約72m)の区割りは、町屋のほぼ倍の大きさだ。この界隈は16世紀末から17世紀初頭にかけて完成した街並みを今に残しており、国の重要伝統的建造物保存地区選定に向けて動いている。

 「家を建てて町衆にただ与えるだけじゃなくて、近江商人を連れてきて、要所要所に置いているんですね。そのへんがうまいところ。彼らが桐生を商都として発展させる牽引役になったんです。本町二丁目にある市指定重要文化財の『有鄰館』は酒、味噌、醤油などを醸造していた近江商人の蔵でした」。

桐生天満宮の外壁は彫り物で埋め尽くされている

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