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本当にやりたい仕事って何
杜の都で大人の情報誌を創刊<その1>~シニア専門の雑誌『りらく』が誕生するまで~
2009/07/07

 東北の100万都市・仙台には、今年10周年を迎えるシニア向け情報誌がある。その名も「りらく」。10年前に退職金をつぎ込んでこの雑誌を創刊し、杜の都を代表する媒体に育てたのは浅井宣夫さん。もともと若者向けタウン誌の編集長として活躍していた浅井さんが、なぜ、自費を投じてまで『りらく』を創刊したのか。その思いを聞いてみた。

デザイナーから突然編集長へ

 「一ノ関・平泉、もち街道を行く」「横丁のレストラン」、そして、仙台に暮らす人物のインタビューや、イベントなどの情報コーナー。数十ページと決して厚くはないが、仙台を中心に、福島、山形、岩手南部などの情報がぎっしり詰まった魅力的な雑誌が仙台にある。シニア向けの情報に特化した大人の情報誌『りらく』だ。

『りらく』を自費で創刊した浅井宣夫さん

 『りらく』は、全国紙を含む他の雑誌が軒並み売上げを低迷させている中、商圏が限られたタウン誌ながら4万部を売り上げている。取り扱っているコンビニの店員に「この時代に部数が伸びるなんて、化け物のようだ」と言わしめた雑誌である。

 雑誌の創刊は10年前。この雑誌を作りたくて定年前に退職し、自身の会社を立ち上げたのは浅井宣夫さん(68歳)だ。東京でデザイナーとして働いていた浅井さんが仙台に移ったのは1973年。奥さんの両親と一緒に暮らす話が持ち上がったのである。

 そこで、仙台市にある印刷会社のデザイン部門となっている会社に転職した。すると、ほどなく社長から「仙台のタウン誌を作ってくれ」という指示を受けた。しかし、デザイン歴の長い浅井さんだが、編集の経験などはない。しかも、今と違ってタウン誌という言葉さえ、まだ一般的ではない時代。

 とはいえ、こうなったら、やらなければならない。いろいろ情報を集めると、長野市に1つだけ、企業が発行しているタウン誌があることがわかった。カシヨ印刷(当時)が発行する『月刊ながの情報』だった。頼み込んで、1日だけ研修させてもらい、雑誌作りをざっと学んだ。

 そして、仙台に戻るや、当時は4名だったスタッフに担当を割りふり、なんと、たったの1ヶ月で創刊第1号を作ってしまった。1975年のことだ。刷り部数は2万部。34年前の地方誌としてはかなりの部数である。


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